春の労使交渉 「経営者の奮起に期待」 中経連の水野会長
中部経済連合会の水野明久会長(中部電力相談役)は5日に開いた定例記者会見で、春の労使交渉について「物価上昇に負けない持続的な賃上げが実現されるよう、経営者ができる限りの奮起に改めて期待したい」と話した。企業の成長を支える人への投資の原動力となる、適正な価格転嫁や生産性向上が進むことに望みを込めた。
水野会長は、物価と賃金が安定的に上昇する経済の好循環が実現できるかの「分水嶺(れい)に立つ正念場」と語り、「デフレから真の脱却へ向かうチャンスの年と考えている」とした。
大企業を中心とした昨年の賃上げ機運を持続させることに加え、「働き手の約7割が勤める中小企業に(賃上げの機運を)波及させていくことが、とりわけ重要だ。中小企業の経営者が賃上げに対して明るい見通しを持てるかどうかにかかっている」と指摘。賃上げの原資確保に向けた円滑な価格転嫁を呼びかけ、サプライチェーン(供給網)全体の共存共栄などを目指す「『パートナーシップ構築宣言』の実効性を高める支援をしていきたい」と力を込めた。
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