カー用品のプロスタッフ 葉物野菜水耕栽培に参入 エビ養殖場の海水再利用
同社は2021年から、池田町の農家が使わなくなった温室9棟(延べ約6千平方メートル)を賃借し、地下水から人工海水を作り、バナメイエビの陸上養殖を行っている。育てたエビは、今年初めから大手スーパーに本格出荷を始めた。24年に約9千万円の売り上げを目指している。
葉物野菜の水耕栽培場はエビ養殖場の未利用部分(約千平方メートル)に併設する。温室内に魚介類養殖と水耕栽培を組み合わせるハイブリッド設備「アクアポニックス」を導入する計画だ。
アクアポニックスでは、魚などの排せつ物に含まれる栄養分を水耕栽培の肥料として活用するほか、野菜が浄化した水は再び養殖用に利用する。魚などの排せつ物や食べ残した餌からは魚の生育を妨げる硝酸塩が発生するが、野菜にとっては重要な栄養素になる。
アクアポニックスの先行例は全国にあるが、同事業部担当の廣〓(瀨)達也取締役は「従来のものは淡水魚用。海水で事業化した例はない」と強調する。当初は小規模設備で実証試験を行い、結果を見て4~5月ごろから順次、事業化に向けた設備拡張を進める計画だという。
環境エンジニアリング会社のエスペックミック(本社愛知県大口町、吉野知明社長)から、アクアポニックスの最新技術を導入する。同社は、大阪公立大学の植物工場研究センターコンソーシアム参画企業として、同センター内で植物工場やアクアポニックスの技術開発、共同研究に取り組んでいる。海水での水耕栽培にも成功しているという。
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