名古屋市内百貨店や専門店、年末商戦でリベンジ消費に期待
ごほうびは高額品
「自分へのごほうびに、100万円以上するエルメスやシャネルのバッグを探す方が増えてきた」と明かすのは、中古品流通大手のコメ兵(本社名古屋市)の担当者。11月25日から12月25日にセールを展開。「KOMEHYO名古屋本店」ではジュエリーが最大30%引き、ブランドバッグ・小物が最大50%引きとなる。
家電量販店のエディオン名古屋本店(名古屋市中村区)は11月17日から12月10日まで、クレジットカードやアプリの会員向けに「プレミアムウインターセール」を実施している。テレビは最も値引き幅が大きく、最大7万円引き。売れ筋は15万円前後の液晶テレビで、「年末年始は特別番組が多く、引き合いは強い」(阿部和人副店長)と話す。セール開始後、家電全般の週末の売上高は前年同期比10%超えで推移している。
冬物が活況
スポーツ用品店のアルペン(本社名古屋市)は11月、スキーやスノーボード用品の総在庫数を前年同月比2~3割増やした。ボーナス支給後は、5万~10万円ほどの高単価なスキーやスノボのボードやビンディング(ボードと靴を固定する器具)、ブーツに期待している。1万円前後の防寒ジャケットも売れ行きが良いという。
松坂屋名古屋店(中区)は11月末から、婦人服売り場で各店が順次プレクリアランスセールを実施している。12月31日まで。原口渚沙広報担当は「11月は気温があまり下がらなかったため、コートなど冬物の購買の動きが鈍かった。今後、セールをはじめとした販促イベントの効果に期待」と話している。
5類移行で旅行も
名古屋三越栄店(中区)は9月、旅行用品の売り場面積を約2倍拡張し、スーツケースが堅調だ。コロナの5類引き下げ後初のクリスマスや年末年始は、旅行需要がさらに高まると予測。機内に持ち込めるサイズから海外旅行向けの大きめサイズまで、品ぞろえを増やして商戦に挑む。
また、時計や宝飾品などの高額品売り場を中心に実施する「エムアイカード分割払い手数料無料キャンペーン」の期間を昨年より1週間延ばし、11月22日から12月25日まで実施する。
名鉄百貨店(中村区)は、スーツケースやショルダーバッグなど、旅行関連用品の売れ行きが前年を上回って推移。上村嘉臣広報担当は「年末の帰省や旅行に向けて、堅調な動きは続く」と分析する。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの塚田裕昭調査部主任研究員は「ボーナスの支給額が増え、数字上は小売業の販売額が伸びる。ただ物価上昇分も反映されており、実態は差し引いて見る必要がある」と指摘している。
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