取材ノート 起業家育成に注力する大学に注目
大学時代は学問よりも課外活動に熱心だった。運動系サークルの運営や、小中学生と関わるボランティア活動に励んでおり、大学自体の目的について意識することはなかった。だが、記者として大学の記者会見を取材し、感じたことがある。大学が学びの場だけでなく、起業家育成に力を入れているということだ。
名古屋大学は、起業家教育を行う研究センターを開設し、名大が持つ施設や技術、知識を生かしたイノベーションを創出する環境を整備した。2023年度からは、全学部の1年生に向けて起業家教育を必修化している。起業家の裾野を広げることで、年間50社のスタートアップ創出を目指している。
かつて「スタートアップ不毛の地」と呼ばれた中部地方。昨今は新たなスタートアップ拠点の開設など、産官学が連携し、スタートアップ創出に取り組んでいる。そうした中で、優れた研究シーズを持つ地域の大学に求められる役割は大きい。名大から世界に通用する企業が続々と誕生することを切に願う。今後の動向に注目したい。
■水野 晃雅(みずの・あきまさ)名古屋市内の中小企業を担当。名古屋市出身。7年のブランクを経てサッカーを再開。技術と体力の衰えを痛感している。イメージ通りにプレーできる日は訪れるのだろうか。
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