中経手帖 工作機械業界がざわついている。
工作機械業界がざわついている。ニデック(旧日本電産)によるTAKISAWA(旧滝沢鉄工所)のTOB(株式公開買い付け)に加え、DMG森精機もクラボウ傘下の倉敷機械の買収を発表した
いずれも、販路の拡大や調達コストの削減、生産効率化など相乗効果を見込んだ。製品ラインアップを強化することで、需要の変化に俊敏かつ多方向から対応していこうとする意思も透けてみえる
工作機械は、1兆数千億円程度の市場規模に100社以上ものメーカーがひしめく業界だ。景気の浮き沈みに揺さぶられ、さらにDX(デジタルトランスフォーメーション)やカーボンニュートラル(二酸化炭素排出量実質ゼロ)といった製造業の大きな変革のうねりに飲み込まれつつあるいま、「再編はまだ起こる」と業界関係者は声を潜める
サプライチェーン(供給網)をみれば、中小の協力会社と工作機械メーカーとの関係は深い。「親父の代から、50年以上の付き合い」。こんな声もざらにある
秘密の多い業界、オプションの塊、ともいわれるように一品一様の部品を組み付けてつくる工作機械は長い間、協力会社の高いものづくり技術にも支えられてきた。工作機械メーカーの再編が、協力会社に与える影響も注視せねばなるまい。
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