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機械商社の進和 中国・蘇州に試験拠点 半導体向け塗布装置 月内稼働

中国・蘇州市のビルにクスパの試験拠点を開設
中国・蘇州市のビルにクスパの試験拠点を開設
 接合資材、機械商社の進和(本社名古屋市)は、中国で半導体製造などに使う自社製品の超精密塗布装置「クスパ」の試験拠点「蘇州ラボセンター」を開設する。6月中に稼働する。同様の機能を持つ拠点は春日井事業所(春日井市)に次いで2カ所目。中国現地で受注が増えており、顧客から製品開発に関する要望に迅速に対応できる体制を整え、一段の受注拡大を狙う。

 同センターは、中国の江蘇省蘇州市のビルの一部を賃借して開設する。面積は210平方メートル。まずは試験用のクスパを1台設置し、顧客が希望する材料などを用いて塗布の性能評価を行う。
 クスパは、半導体の基板に材料を塗布する用途などで利用される。幅広い種類の材料を塗布できるのに加えて、塗布するスピードや精度を緻密に調整することが可能だ。このため一般的な汎用タイプに比べて、顧客からの要望により細かく対応できる。
 根本哲夫社長は「受注獲得には、顧客の開発段階から入り込み、クスパを試してもらうことが欠かせない」と強調。試験拠点を日本国内に次いで中国にも設け、顧客のニーズに応える。
 また同センターには、クスパの前後の工程で利用が想定される装置も設置。超音波により半導体基板に使うウエハーを切断する装置や、超音波で加工時に生じる出っ張り「バリ」を除去する装置を並べ、クスパとともに提案する。
 同社は2021年に蘇州市内でクスパの営業やサービスを担う現地法人を設立した。現地での営業を強化し、直近では中国の半導体、電子機器メーカー向けに受注を伸ばしている。新たに試験拠点を設け、さらなる受注増を狙う。
 23年8月期のクスパ関連の売上高見込みは39億9900万円と、最高だった前期(40億7400万円)と同水準を維持する。将来の成長分野の一つとして、さらなる事業拡大を目指す。

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