取材ノート 人材確保に困らない工場
■一般的に中小製造業は人材確保が厳しいとされる。だが、それはあくまで一般論だ。町工場クラスの製造業を取材していて「特に人手確保に困ったことはない」と話す経営者にも、よく出会う。
なぜかと聞くと、ほとんどの場合、「新卒者を継続的に雇用している」という答えが返ってくる。経営が最も苦しかったリーマン・ショックの時期にも、一定数の採用を続けたという。安定した採用実績が、求職者に安心感を与えるのだろう。
最近取材した別の製造業の工場は、工業団地から離れ、公共交通機関もない場所にあった。それでも、遠方から就職を希望してくる若者が後を絶たないという。経営者は「高校生向けインターンシップの実施や、会社のユニークな取り組みを交流サイトで発信していることが、成果を上げている」と胸を張る。
来春の新卒者は、大学卒でも21世紀生まれだ。子どもの頃からスマートフォンがある環境で育ち「ネオ・デジタルネーティブ」とも呼ばれる。彼らの行動に応じた求人も必要になっている。
■吉川 英司(よしかわ・えいじ)4月に本社から尾東支局に異動。名古屋市内での取材の際は、公共交通機関を使った移動だったが、支局では車が基本。安全運転を肝に銘じる。
記事をもっと読むには・・・