日本ガイシ、車いすテニス支援 屋内練習場を新設 24年6月、名古屋のクラブに
新設する建屋は鉄骨造り平屋建てで、面積は2300平方メートル。ハードコート2面のほか、シャワーや多目的トイレ、トレーニングスペースも設ける。施設内部は車いすでの移動を考慮し、コートの左右に幅を持たせる。
加えて、バウンド2回までの返球が認められる車いすテニスのルールに合わせ、ベースライン後方には8メートルの奥行きを確保する。
近年、車いすテニスは国枝慎吾元選手の活躍などもあり、認知度が向上した。ただ、練習環境の少なさがいまだ課題となっている。
日本のテニスコートの多くは、管理が容易で、コンクリートに人工芝を敷いた「オムニコート」が一般的。しかし車いすテニスでは、人工芝にタイヤが沈み、方向転換が難しくなる。そのため競技者は、表面が硬い、ハードコートを練習場として選ぶ。また世界的な大会でもハードコートでの試合が一般的だ。
日本ガイシは車いすテニス競技者の練習環境確保に向け、20年ごろから支援を開始。諸の木テニス倶楽部は同年7月、屋外の人工芝のコート2面をハードコートに改修し、車いすテニスの競技者に優先的に貸し出しを実施している。また22年度には、土のコートであるクレーコートを整備したほか、クラブハウスも改修しバリアフリー化した。
選手の活動費の支援も行っている。ジュニアを含む、世界ランキングの上位者らを対象に国内外の遠征費、コーチ帯同費などを支援している。
日本ガイシの三村〓(琢)総務部長は「トップ選手でも練習場の確保に苦労しているという。屋内の練習場も設けることで、天候に左右されず安定して練習できる環境を提供できる」と強調する。
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