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設計士と施主を結ぶ、日本の建築をもっと良く スタジオアンビルト株式会社 代表取締役 森下敬司
あったらいいな」がきっかけ
スタジオアンビルトは、建築業界や家づくりを考える一般顧客をつなげるサービスを展開している。業界向けの「スタジオアンビルト」(以下アンビルト)、一般向けの「マドリー」を軸に据えている。設計士でもある森下敬司社長が、「あったらいいな」を実現したサービスだ。
もっと良い建物を増やしたいという思いを胸に、将来の上場を目指している。
創業はゼネコンに勤めていた森下社長の疑問がきっかけだ。設計士の仕事は繁閑が激しく、繁忙時に手伝って欲ほしいと思っても、どうすればいいか分からなかった。退職後、副業で設計の仕事を探したが見つけられない。仕事を手伝ってほしい人と、図面を引きたい人をつなぎ合わせることができればと痛感した。
その後、釣具の通販を取り扱う会社に入社した。ネットの業務経験を積み、自分の考えをネットで実現できると確信。横浜で設計事務所を開いていた大学時代の同級生、山川紋(あや)さんに相談し2人で立ち上げた。
当初は設計士と建築業界をつなぐBtoBのアンビルトだけだったが、18年から一般向けのマドリーを加え、現在はこの2つのサービスを核にしている。
建物が人を幸せにする社会に
登録数は順調だ。アンビルトは設計士や企業など約7千社、マドリーの一般顧客は約3万人に上る。依頼する設計士の専門分野や経験年数などが指定でき、コンペ案件を依頼することもできる。通常であれば、案件により数社の設計事務所を回らなくてはいけないが、このサービスを使えばワンストップで可能になる。
営業はインターネットと顧客の口コミが中心だ。SNSのインスタグラムを積極的に活用し、「インスタグラマー」の肩書を持つ社員が情報発信や交流を担当している。
当面、設計士の登録5万人、一般顧客登録30万人が目標だ。
海外に比べて、しっかり設計された建物が少ないと感じる森下社長。「建物のクオリティが上がり、使う人が幸せになれる。そんな手助けができれば」と語る。
Company Data
スタジオアンビルト株式会社
代表取締役 森下敬司
名古屋市西区那古野2-14-1なごのキャンパス2-5
052-526-7528
https://studiounbuilt.com