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外国人の視点で就労支援 入国から帰国までワンストップへ KUROFUNE株式会社 代表取締役兼CEO 倉片稜
海外で日本の評価の低さに驚き
倉片稜社長は外資系のメーカーに勤めていた。休みも取りやすく、頻繁に海外旅行を楽しんでいた。その旅先で、日本の評価が低いと感じたというのが創業のきっかけだ。現地で日本に行きたいかとたずねても、「日本語しか通じないし、労働環境も良くはなさそう。行こうとは思わない」という返答が多かった。残念な気持ちと、変えないといけないという使命感にかられ、2018年2月にKUROFUNEを設立した。
事業の柱は大きく分けて2つ。ひとつは、外国人の就労支援で、全国の契約代理店から紹介された人材をあっせんして就労支援に回る。もう一つは、ミッションでもある外国人の生活支援サービス。所得補償?の保険、低コスト24時間対応の海外送金サービス、現地語対応の24時間生活相談サービスときめ細かい。いずれも外国人の立場と視点で考え、彼らが日本で働きやすい環境を実現するために編み出したサービスだ。これからもニーズに合わせてメニューを拡充していく。
どんな職場でも外国人がいる時代に向けて
将来的には、日本に入国してから帰国するまでをワンストップで支援できるサービスに育てたいという。現在の加入者は約600人だが、23年には1万6千人まで増やす目標をたてている。
目標に据えるゴールはM&A。外国人労働力市場の拡大で、同社のビジネスモデルは外国人信用保証システム、日本人の外国での就労支援まで広がりそうだ。その実現には大きな資本での事業展開が必要になると考える。
いずれ、どんな職場にも外国人が在籍しているという時代が到来する。この分野の第一人者となるため、彼らに役立つサービスを追求していきたいと力を込める。
Company Data
KUROFUNE株式会社
代表取締役兼CEO 倉片稜
名古屋市西区那古野2−14−1なごのキャンパス2−6