名古屋で飲料食品展示会 業務用酒卸のサカツコーポ サイバー被害のアサヒ ビール試飲を見合わせ
業務用酒類卸のサカツコーポレーション(本社名古屋市)は7日、名古屋市の吹上ホールで飲料・食品の展示会「FooDrink Expo 2025」を開催した。飲料・食品メーカーなど192社が出展し、飲食店の集客を高める商材を提案。中部の飲食店関係者が品定めに訪れた。8日まで。
「外食の革新~成功へのカギ~」をテーマとし、付加価値、コストパフォーマンス、時短調理のニーズに対応した商材を展示。同社の情報サイト「SAKATOPI」で取り扱うお勧め商品のコーナーを初めて設置し、クラフトビールや日本酒、焼酎、ジビエ料理、高品質スイーツなど飲食店の集客に役立つ商品を紹介した。
酒類では大手や老舗メーカーが新商品などを披露。アイデア商品も多く、瓶ごと凍らせて蔵出し後の香り、味わいを維持する冷凍生酒などが関心を集めた。カゴメ(名古屋市)は自社のトマトジュースを使ったサワーの取り扱いを呼びかけた。
サカツコーポは食品の取り扱いを強化しており、「昨年より食品の出店割合を多くした。酒類と食品がほぼ半々になった」(担当者)としている。会期中、約4千人の来場を見込んでいる。
サカツコーポの展示会に出展したアサヒビールは、ビールのPRを手控え、試飲も見合わせた。サイバー攻撃によるシステム障害の影響で供給に支障が生じているため。
アサヒブースではビールサーバーを設置したものの、活用しなかった。ビール各社は食品・飲料系の展示会で看板ビールの試飲を実施し、来場する飲食店関係者に売り込むのが恒例。ブースを盛り上げるねらいもある試飲ができず、担当者は残念そうだった。
傘下のニッカウヰスキーの商品試飲は行った。ブース看板も「Asahi」より「NIKKA」が目立った。ブースでは「お詫(わ)び」を掲示し、来場者に理解を求めた。
担当者は「ビールに限らず、システム障害の影響でお客さまに多大なるご迷惑をおかけしている。いつ正常に出荷できるか分からない。個人的には通常の状態に戻るのに数カ月かかることも想定している」と話していた。
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