アマゾンジャパン 名古屋の新物流拠点を公開 西日本で最大、効率化追求
ネット通販大手のアマゾンジャパン(東京都)は17日、名古屋市港区で8月に稼働した物流拠点「名古屋みなとフルフィルメントセンター(FC)」を報道陣に公開した。商品保管容量は同社のFCとして西日本最大で、東海地方の消費者宅への商品配送スピードが向上する。
名古屋みなとFCは地上4階建てで延べ床面積約12万5千平方メートル。商品保管容量は約137万立方フィート。ピーク時の入荷・出荷数はそれぞれ日当たり60万個以上。
作業負担の軽減と業務効率化が同社の物流方針で、名古屋みなとFCも自動化設備・システムをふんだんに導入。ロボットが商品棚を持ち上げて作業者のもとへ移動するほか、最新技術を使って人手を伴う作業も効率化した。立ち仕事の現場では、疲労軽減マットを敷いた。
「空気を運ばない(輸送コストをかけない)」―。梱包(こんぽう)工程では商品サイズにフィットした包材の使用を指示するシステムを導入した。
入荷、梱包、出荷など各工程でスピードを追求しつつ、未経験者や年配者もストレスなく働けるよう知恵を絞っている。
また、環境保全の面では、建物の屋根と壁面に太陽光発電設備を導入。合計の発電設備容量は5・5メガワットで、アマゾンのオンサイト型太陽光発電として米国外で最大となる。地中熱空調システムも採用し、再生可能エネルギーの活用にこだわった。
同社のFCは豊富な在庫と需要予測、先端技術を組み合わせて、迅速な配送を実現している。名古屋みなとFCは書籍や家電、食品など在庫数は1900万個以上。多治見市にもFCがあり、オペレーション技術統括本部の渡辺宏聡統括本部長は「名古屋と多治見の2拠点体制になったことで、東海地方の消費者宅に荷物の届くスピードが速くなる」と話した。
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