豊田自動織機「豊田ローター式精紡機」 国立科学博物館の未来技術遺産に登録
豊田自動織機は10日、「豊田ローター式オープンエンド精紡機BD200型」が、国立科学博物館の「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録されたと発表した。当時のリング精紡機の約3倍の生産性を実現して広く普及し、日本の紡績技術の発展に大きく貢献した機種。同社製品が登録されるのは今回が初めて。
BD200型は、ほぐされた繊維を高速回転するローターに送り込み、遠心力で貼りついた繊維束を引き出しながら撚(よ)り掛けと巻き取りを行う機構を備える。従来は分かれていた粗紡機と精紡機による撚り掛けと巻き取りの工程を集約したうえ、撚り掛けの高速化で生産性を高めた。1968年に技術導入し、わずか1年で実用化。紡績技術史上重要であると評価された。
未来技術遺産は、科学技術の重要な成果を後世に伝えるなどの目的で2008年度から始まった。
BD200型の製造は終了しているが、実機を20錘に短縮したタイプをトヨタ産業技術記念館(名古屋市)で常設展示している。
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