中部圏イノベーション推進機構 クラシック音楽振興へ新プロジェクト 10月に学生の演奏選考会
プロジェクトは中部圏イノベーション推進機構が旗振り役となり、宗次ホールや愛知県立芸術大学、音楽家の育成などを手掛けるNPO法人「Musik Engel(ムジークエンゲル)」の3者が参加する。経済界を中心にホール、大学、NPO法人といった異なる立場が手を組んで音楽振興を目指す取り組みは珍しいという。
第1弾として「ナゴヤイノベーターズガレージクラシックチャレンジ賞2025」を創設した。愛知県立芸大の学生がチームを編成し、ナディアパーク(名古屋市中区)で演奏を披露。市民から一般審査員を募り、優秀なチームを選出してもらう。
優秀チームには賞金を用意するほか、宗次ホールやムジークエンゲルが主催するコンサートで演奏する機会を創出する。選考会ではヤマハ(本社浜松市)が協賛したグランドピアノを用意する予定だ。
クラシック音楽は、コンサートの回数や来場者数が減少している。愛知県立芸大では声楽、ピアノといった学科の受験倍率が1倍程度まで落ち込んでいる現状もある。宗次ホールの野間晴久総括支配人は「業界自体が低迷する中、音楽の世界で活躍している将来像が見出しにくくなっているのだろう。選考会を通じて、自身が活躍する姿を想像してもらえたら」と期待を込める。
中部圏イノベーション推進機構の藤原啓税アドバイザーは「当機構がプロジェクトの枠組みを構築し参画者を増やしていきたい。クラシック音楽の振興、若者の文化力向上のため協賛企業を募る」と呼び掛ける。
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