「コンパクト塗装ブース」開発 東海理化、新システム採用 床面積10分の1に
東海理化(本社愛知県大口町)は29日、床面積を従来の10分の1の広さにした、「コンパクト塗装ブース」を開発したと発表した。床面積は3平方メートルで、独自の気流制御技術により、二酸化炭素(CO2)排出量の約80%の削減を可能にした。投資額も従来の3分の1程度と安く済む。気流制御でダストを回収するシステムを採用したのは初めて。今後、協力会社などに向け、リースや販売を検討する。
気流制御技術などにより、スプレー塗装時のダスト飛散を抑制。気流の流れとフィルターだけでダストを回収する。従来使っていたウオーターカーテンや水槽を使ったダストの回収を不要にし、処理スペースを削減。コンパクト化を実現した。
塗装ブースでは温度や湿度管理のために空調設備が必要だが、コンパクト化により、CO2排出量を削減できる。さらに、塗料供給システムも新たに開発。塗料の調合室のスペースも削減した。
またキャスターが付いており、運搬・設置が容易。将来は成形機の横に置いて成形したものをすぐに塗装することも検討でき、物流の効率化にも貢献できる。
現在、小型の乾燥機を開発中で、2026年3月期中にも開発する見込み。塗装ブースと乾燥機をセットにすることで、従来必要なクリーンルームも不要にできるという。330ミリメートル角以内の小型部品に対応する。
東海理化の音羽工場(豊川市)で、すでに一部部品の塗装に採用。協力会社などに公開もしており、導入を促している。
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