多治見修道院の改修保存を検討へ 建物調査実行委が寄付金募集
カトリック神言修道会多治見修道院(多治見市緑ヶ丘)の改修保存の可能性を調査する官民一体組織・多治見修道院建物調査実行委員会(委員長=松島祥久・多治見市観光協会理事長)は、調査に必要な費用を集めるために寄付金の募集を開始した。募集期間は2026年2月28日まで。
多治見修道院は1930(昭和5)年に設立した。中世ヨーロッパ風バロック建築の建物が特徴で、キリストの壁画やステンドグラスを整えた神秘的な大聖堂が訪れる人々を魅了。多治見市の歴史・文化のシンボルの一つとされてきた。
神言修道会は22年3月、老朽化を理由に10年以内の同修道院解体の方針を決定。建物調査実行委員会は今春、改修保存の可能性を探ろうと設立された。
実行委員会の参加団体は、多治見商工会議所、笠原町商工会、多治見青年会議所、多治見市文化振興事業団、多治見市観光協会、多治見市。事務局は観光協会が務めている。
寄付金は個人3千円以上、企業・団体1万円以上。実行委員会のホームページから寄付申し込み専用フォームにアクセスし、金融機関口座などから寄付する。調査費用は、建物耐震調査と耐震診断など約2200万円、改修実施設計に2千万円以上の見込み。
寄付金を調査の財源として活用し、26年度から調査を実施する方針。調査期間は約1年間。調査結果に基づき、改修保存の可能性の有無を検討していく。
松島委員長は「多治見修道院は歴史的・文化的価値が高い。まず必要な調査のため、多くの皆さんに寄付金のご協力をお願いしたい」と話している。問い合わせは、事務局(電話0572・23・2636)まで。(東濃)
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