中部の中堅外食チェーン 相次ぎ東京出店 JBイレブン、ラーメン1号店 エスワイフード、「高級山ちゃん」
JBイレブンは濃厚豚骨醤油スープの横浜家系ラーメン店「有楽家」を東京都江戸川区西葛西5の第2坪井ビルに出店する。店舗名は「有楽家 西葛西店」。東京メトロ・西葛西駅から徒歩5分、周辺がベッドタウンで集客が見込める立地だ。
東京では麻婆豆腐・チャーハン店「ロンフーダイニング」の店舗が1店あるのみで、今回の有楽家が都内2店目。ラーメンの主力ブランド、一刻魁堂は神奈川、埼玉、千葉の3県に店を構えるが、都内にはない。
同社は2019年に有楽家ブランドを立ち上げ、若者らに人気の家系ラーメンに参入。東海4県をエリアに店舗展開してきたが、味やサービスが本場・関東でも通用するとして25年3月に埼玉県さいたま市に関東1号店を出した。
今回の出店で同ブランドの店舗数は16店になる。担当者は「関東は最重要エリア。都内を含め今後、有楽家を中心に店舗を広げていく」としている。
一方、エスワイフードは東京都港区赤坂3、赤坂見附駅から徒歩1分の対翠館ビルで高級業態「山」を開業する。店舗名は「山 赤坂見附店」。席数は68席、個室も用意する。赤坂はオフィスビルが集中し、高級住宅街でもあることから、接待や記念日など幅広い会食需要が見込めると判断した。
赤坂見附店では、既存店と同様、看板商品「幻の手羽先」や刺身、名古屋料理、和牛などを提供するほか、コースメニュー(5千円、7千円)も用意する。
同業態はワンランク上の世界の山ちゃんで、料理や空間など全て上質にこだわる。21年に1号店を名古屋市内に出店。24年12月に東京1号店「山 有楽町店」(千代田区有楽町2)を開設した。有楽町店が想定を上回る客入りなのを受け、都内2店目を出すことを決めた。今回の出店で同業態は6店になる。
同社は主力の世界の山ちゃんを関東で25店展開するが、高級業態の多店舗化も進める方針。山本久美代表取締役は「会食需要が多い東京で山を広げていく」と話している。
中部の外食企業にとって、大市場の関東は魅力的だ。都内への出店は認知度が高まり、採用の円滑化や全国展開の足掛かりにもなる。外食店同士の競争が激しいエリアだが、関東をめがける動きは今後一段と活発化しそうだ。
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