バローHD、ドミーにTOB 完全子会社化目指す
バローホールディングス(HD)は7日、三河地区を中心に食品スーパーを展開するドミー(本社岡崎市)に対する株式公開買い付け(TOB)を、8日から開始すると発表した。1株当たりの公開買い付け価格は1917円。期間は8月20日まで。バローHDは、今回のTOBを経て、ドミーの完全子会社化を目指す。TOBの買い付け総額は約51億円を予定する。
主要株主は今回のTOBに対し、応募することで合意している。TOBが成立した際、相乗効果の創出を目指す。バローのプライベートブランド(PB)商品をドミーの店舗に導入するなどして、収益改善につなげたい考え。さらに商品を共同調達することでコスト削減を狙う。各地域に合わせた店舗開発なども進めたい狙いだ。
バローは、1958年に恵那市でスーパーマーケット「主婦の店」を設立。74年に店名をバローに変更し、食品を中心に生活関連用品の仕入れから加工、小売りまで一貫して手掛けている。
主力のスーパーマーケット事業では、2016年に山梨県を中心に店舗展開する公正屋を子会社化したのを皮切りに、18年に滋賀県中心に展開するフタバヤ、19年に富山県の三幸、21年に大阪府中心の八百鮮とヤマタを相次ぎ傘下に収めた。手薄だったエリアでドミナント戦略を強化している。
一方のドミーは、1913年に個人商店の梶川呉服店を創業した。89年に現社名に変更。三河地区中心の地域密着型スーパーとして現在33店を展開している。
92年に名古屋証券取引所市場第二部に上場していたが、18年に上場廃止している。取り巻く競争環境も激化する中で、バローグループに入り再び競争力強化を目指す。
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