「つなぐ力信じて歩み進めた」 中経連・水野会長、最後の定例会見
中部経済連合会は19日、水野明久会長(中部電力相談役)が定例会見を開き、6月の退任を前に心境を語った。水野会長は「中部圏の総力を結集し、前へ進もう、という思いで副会長や会員企業の皆さまとともに歩みを進めてきた」と5年間を振り返り、「特に大切にしてきたことは、広域連携と産学官連携。つなぐことの力を信じて取り組んできた」と語った。
水野会長は「経済や社会の活動は行政の境界には収まらない。課題を解決していくためには、地域の枠を超え、横の連携を深めることが不可欠だ」と強調。中経連が広域経済団体として、「つなぎ役」を担ってきたことを説明した。
産学官連携については「今後の価値創造に向けて鍵を握るものだ」と指摘。「かつてのように、企業が単独で成長を遂げる時代ではない。異なる強みを持つ主体が手を組み、ともに進んでいくことこそが、持続的な発展につながる道だと考えている」と述べた。
会員企業や中部企業に対しては「各企業には持っている宝物がある。それを磨き、育てながらビジネスを行っているが、もう一段のギアを上げるために、異分野の人とコミュニケーションを取り、化学反応が起こるように、前向きな取り組みを期待したい」と話した。
次期会長には、中経連副会長の勝野哲氏(中部電力会長)が内定しているが、同日、新たな理事候補者も発表した。副会長には、しずおかフィナンシャルグループ(FG)の柴田久社長、セイコーエプソンの小川恭範会長、中部電力の林欣吾社長、百五銀行の杉浦雅和頭取の4人が新任予定。新任の理事には東海東京証券の北川尚子社長が、専務理事には中経連の平松岳人専務がそれぞれ就任する予定。
中経連副会長の中西勝則氏(しずおかFG会長)、伊藤歳恭氏(百五銀行会長)、碓井稔氏(セイコーエプソン相談役)、中経連専務理事の増田義則氏はそれぞれ退任する。いずれも6月18日開催予定の定時総会後の理事会で正式に決定する。
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