中部スーパー4社12月売上高 9ヵ月ぶり全社増収 年末商戦が盛況
既存店売上高が4・3%伸びたバローは、14、15日に大感謝祭を実施した。担当者は「冬至やクリスマス、年末といったイベントのタイミングでお客さまに選んでいただけるようになってきた」と手応えをつかむ。
3・5%増だったユニーは、従業員投票により値下げする商品と価格を決める「価格総選挙」や、majicaアプリを活用した販売促進策、テレビCMの放映により購買意欲を刺激した。クリスマスや年末にパーティーサイズの総菜やオードブルが好調だったほか、大掃除や買い替え需要を背景に清掃用品や台所用品も伸長した。
2・8%増だったマックスバリュ東海は、消費者の節約志向に対し、火曜市や感謝デー、アプリを使った販促を展開。商品価格を5%割り引く感謝デーを3日間設け、通常月から1日増やした。年末は伊豆や三重の店舗に帰省客が訪れ、すしや刺し身盛り、オードブルが売れた。担当者は「特別な日と日常とのメリハリ消費が顕著」と話す。
0・1%増だったヤマナカは9カ月ぶりに既存店増収を達成。独自商品のチラシへの掲載を増やし、特に生産者にこだわったリンゴが人気だった。またキャベツなどの野菜や米が高騰する中で、価格の安定しているキノコ類は堅調に推移した。鍋つゆや肉のメガパック、手羽先、揚げ物も伸びた。
厚生労働省が公表した24年11月の毎月勤労統計調査によると、実質賃金は4カ月連続でマイナスを記録している。節約志向が強まる中、引き続き消費を取り込めるか。各社の販促策なども試されそうだ。
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