クラフト工房ラズリ 海月さん 瀬戸会議所などの若手作家支援事業で飛躍 13日から東京の展示会に参加
同展示会は、ツクリテを市外にPRし「瀬戸のものづくり」の知名度向上や販路拡大を目的に、東京や名古屋などで開催している。渋谷ヒカリエでの開催は今年で6回目。
海月さんは、大手企業でエンジニアとして勤めていたが、病気のため退職。その後、瀬戸市の県立名古屋高等技術専門校窯業校で陶芸を学んだ。作家としてスタートするも出産、育児などで約10年のブランクがあり、2020年に再スタートを切った。
海月さんの作品は、一つの素材に異質の素材をはめ込む「象嵌(ぞうがん)技法」を用いている。土の表面に型を使って凹凸をつけ、そのくぼみに異色の泥を埋め込み、波模様をつけていく。
独特な波模様の作品が注目を集め、昨年のヒカリエ出展後はコラボ案件などが寄せられた。東邦ガスのECサイト「匠の創庫」では、来年1月末まで新作の花器のCFを行っている。
20年の再スタートの際、女性や子ども向けの陶芸教室を開講しようと考えていたという。しかし、瀬戸会議所や経営コンサルタントのアドバイスを受け、ツクリテとしてやっていこうと決心した。「工房まで足を運んでくださり『作れるなら作ればいい。売り方はいくらでもある』と背中を押してもらった」と振り返る。
ことしのヒカリエには、青のグラデーションが特徴的な新シリーズ「蒼流(そうりゅう)」を発表する。海月さんは「作品をどこで披露するかは重要だが、金銭面なども含め、ひとりではかなわないことが多い。充実した支援があって、ツクリテとして活動が継続できることに感謝している」と話している。
記事をもっと読むには・・・