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トヨタ自動車 富士4時間レース参戦 CO2回収装置装着 液体水素車で完走

レースの場で技術を磨いている
レースの場で技術を磨いている

 トヨタ自動車は、11、12の両日、静岡県小山町の富士スピードウェイで、スーパー耐久(S耐)の最終戦・富士4時間レースに液体水素を燃料とする水素エンジン車両で参戦した。今回は新たに走行中に二酸化炭素(CO2)を回収する装置も装着して走行。大気中のCO2を回収しながら大きなトラブルなく走り切った。

 水素エンジン車両での、S耐への参戦は、今年で3年目。今シーズンからは、気体水素よりも体積が小さく、積載できる量が大幅に増加する液体水素で参戦している。最終戦を終えて、ガズーレーシングカンパニーの高橋智也プレジデントは「大きな進化を遂げられた1年だった」と振り返る。

 CO2の回収では、吸気口に直径14センチ、厚さ3センチの吸着装置を取り付けた。富士スピードウェイのコースを1周(約4・5キロメートル)走行すると、約1グラムのCO2が吸着できる。吸着したCO2は、エンジンオイルの熱により離脱させ、特殊な溶液に溶かして回収する。

 ガズーレーシングカンパニー水素エンジンプロジェクトの伊東直昭主査は「回収できる量はまだ少ないが、吸着剤のさらなる研究やサイズの調整により、将来的には回収量を増やしていきたい」と語る。また装置の取り付け、交換などは、給水素のたびに人手で行っているが、伊東主査は「来シーズンには自動化を目指す」と明かした。

 1シーズン通じた参戦により、航続距離や車両の軽量化も進んだ。給水素1回あたりの最大周回数は、今年5月の24時間レースから25%向上し、20周に引き上げた。車重については、部品一つ一つの厚さや数を調整することで、前回走行のオートポリス大会から50キログラム軽量化した。水素エンジン車両の市販化に向けて、高橋プレジデントは「7合目に差し掛かっている。ただ、水素エンジン車の開発は単純な山登りではない。後ろに戻り、課題も解決しながら山頂を目指していく」と意気込みを語った。

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