取材ノート 前を向いて取材したい
■コロナ禍やウクライナ侵攻を背景に燃料・原材料費の高騰や急激な物価上昇など危機的な状況が続いている。「世界経済に悪影響を与える出来事がこうも重なるのか。嫌な時代だな」と下を向き、ため息が出る。
しかし、創業100年を超える老舗包丁メーカー・スミカマ(本社関市)への取材で考え方が変わった。同社は固定相場制を背景に大量生産品の輸出が好調だったが、1973年の変動相場制移行後、急激に円高となり、売り上げが低迷。その後のバブル崩壊など次々と危機を経験したが、現在では刃物業界で自社ブランド製品のフロントランナー企業となった。
過去にも多くの危機があり、それを乗り越えた企業の存在を改めて認識した。同社社長は「危機を感じても絶えず前向きでいないと『良い気付き』『良いご縁』を生かせない」と話しており、現在も来年に新製品を投入するため開発に取り組んでいる。厳しい状況の中でも挑戦を続ける企業とのご縁を生かせるように前を向いて取材していきたい。
■武居 皇弥(たけい・こうや)北海道美唄市出身。岐阜支社勤務。最近、ランニングシューズを買って散歩を始めた。そのうちランニングに進化させたいが、まずは散歩を酒、たばこ、競艇に次ぐ、新たな趣味として定着させたい。
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