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自動車④/自社技術やノウハウ活用/新会社設立、新規事業創出/部品メーカー各社、CNに向け挑戦

自動車部品メーカー各社は、脱炭素社会実現や環境保全に向けて、貢献できる製品やサービスの創出に取り組んでいる。自社技術やノウハウを生かし、貢献できる分野を模索し、取り組んでいる。

■畜産や農業

デンソーは、食肉加工・卸のカミチクグループ(本社鹿児島県)とともに、藻類の研究開発などを手掛ける新会社を2月に設立し、3月から事業を開始した。会社名はKJバイオ(本社熊本県)。新会社では、牛のげっぷに含まれるメタンを低減できる藻類の飼料化を目指す。

デンソーは、地球温暖化ガスの削減に向けて、2008年から微細藻類「コッコミクサ」の研究を始め、バイオ燃料などさまざまな用途開発を推進。研究により、コッコミクサには、二酸化炭素(CO2)の約28倍の温室効果がある、牛のげっぷ由来のメタンを低減する機能があることが分かった。

新会社では、デンソーが行ってきたコッコミクサの研究を引き継ぎ、カミチクグループが持つ飼料生産の技術と掛け合わせて、牛に与える飼料への実用化を目指す。

CO2排出量ゼロのイチゴ栽培に取り組んいるのは、豊田合成だ。新規事業創出の一環として、同社のLED技術を生かした、イチゴの栽培に取り組んでいる。

自動車部品製造で培った、品質管理などの知見を用い、ビニールハウス内の環境を最適に保つことで、通年で提供できるイチゴの生産システムの提供を目指している。1月には、名古屋プリンスホテルスカイタワー(名古屋市)の展望レストランの期間限定メニューに、同社が栽培したイチゴが採用された。

■CO2固定化、水素利用

アイシンは、CO2を固定化し、コンクリート原料に活用する技術開発を進めている。製鉄所などから生まれる産業副産物・カルシウム原料と回収したCO2から、炭酸カルシウムを生み出す取り組み。昨年度から実証を開始している。実装に向けてコストなどの課題を解決し、26年度からの販売を目指す。

設備はアイシンの刈谷ものづくりセンター(刈谷市)に導入している。カルシウム原料からカルシウムを抽出。アミノ水溶液を用いることでCO2と反応させ、炭酸カルシウムを生み出す。アミノ酸を用いることで、安全に反応させることができるほか、熱源が不要なため、省エネにもつながるという。将来的には、プラント自体の外販も視野に入れる。

また、ジェイテクトは花園工場(岡崎市)にある鋳造設備で、材料に熱を加える「水素バーナー」の導入を進めている。これまでの燃料のガスから置き換えることができれば、燃焼に伴うCO2を減らせる。

■仕入れ先と一体で

トヨタ紡織は、仕入れ先の脱炭素化実現に向けた支援に注力している。同社協力会とともに「Sunshine脱炭素スクール」を立ち上げ、会員企業に対し脱炭素化への取り組みを紹介している。

同スクールでは、省エネ手法やCO2削減計画の策定方法などについて伝えている。会員企業の目標設定や計画づくりを支援するとともに、長く脱炭素化に取り組める人材育成もサポートしている。

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2025年10月10日(金)
しんきんビジネスマッチング「ビジネスフェア2025」

ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)第3展示館
主催:ビジネスフェア2025実行委員会

東海地区34信用金庫の取引先が、ポートメッセなごやに自慢の商品、技術、情報、知恵を持ち寄って、展示・PRします。

2025年11月22日(土)~24日(月・祝)
Japan Mobility Show Nagoya2025

ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)
主催:中部経済新聞社、TOKAI RADIO、中日新聞社、中日スポーツ、東海テレビ放送

JAPAN MOBILITY SHOW 2025に出品された国内外の四輪・二輪車メーカーのコンセプトカーや最新市販車に加えて次世代モビリティに関する展示のほか、各種試乗会などの体験型催事など各種イベントの開催を予定します。

2025年11月22日(土)~24日(月・祝)
あいちITSワールド2025

ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)
名古屋市港区金城ふ頭二丁目2番地
9:00~18:00(最終日は17:00まで)
主催:愛知県ITS推進協議会、中部経済新聞社

「市民参加」や「ITS体験」を特色とした「ITS世界会議愛知・名古屋2004」の理念を継承し、愛知県がITSの先進県としてさらに発展していくことを目指して2005年にスタートしたイベント。

2025年11月22日(土)
第11回 全国高校生コマ大戦
Japan Mobility Show Nagoya場所

ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)
名古屋市港区金城ふ頭二丁目2番地
主催:中部経済新聞社、全日本製造業コマ大戦協会

2025年、11月に開催する「Japan Mobility Show Nagoya 2025」会場において「第11回全国高校生コマ大戦」を開催します。今回の大会では、東海地区の高校生を中心に全国から100チーム(予定)参加を募って実施いたします。