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脱炭素へレース参戦2年目/水素エンジンや合成燃料使用/内燃機関活用への挑戦続くトヨタ/自動車①

カーボンニュートラル燃料で走った「GR86」
カーボンニュートラル燃料で走った「GR86」

トヨタ自動車が自動車レースを通じて水素エンジンなどの環境技術を開発する取り組みが、2年目を迎えた。今年3月に鈴鹿サーキット(鈴鹿市)で開催された自動車レース「スーパー耐久シリーズ2022」に参戦し、昨年に続き水素エンジン車を走らせたのに加え、今年から大気中の二酸化炭素(CO2)を使用する合成燃料「カーボンニュートラル燃料」を用いる車両を投入した。脱炭素社会に向けて、内燃機関を活用し続けるための挑戦を続けている。

トヨタとともにスバル、マツダもレースに参戦
トヨタとともにスバル、マツダもレースに参戦

■進化

今年は、水素エンジンを搭載した「カローラ」とカーボンニュートラル燃料を用いる「GR86」、ガソリンを使用するGR86の3台体制でスーパー耐久シリーズに参戦している。

このうちカーボンニュートラル燃料は、CO2と水素、バイオマスを由来とした成分を合成して製造している。燃焼時にC02を排出するものの、燃料生成にCO2を使うため、排出量を差し引きでゼロにできる。

水素エンジンは、レースでの経験を生かし進化を続けている。昨年5月の初戦から同11月の最終戦までの半年間で異常燃焼の制御を実現し、出力を24%向上した。今回は出力を維持しながら、航続距離を約20%伸ばした。水素の充〓(じゅうてん)時間も短縮し、当初の5分から今回1分30秒まで短くした。

今後は液化水素の利用にも挑戦する。液化水素は、気体の水素に比べて多くためることができ、航続距離の拡大や車室の居住性向上につながる。一方、マイナス253度以下で管理する必要があり、利用には課題も多い。インフラや法整備などの課題解決に取り組み、今シーズン中には液化水素での走行を目指している。

山梨県、東京電力HD、東レが連携して製造する太陽光発電由来の水素も使用
山梨県、東京電力HD、東レが連携して製造する太陽光発電由来の水素も使用

■仲間づくり

水素の活用については「つくる」「はこぶ」「つかう」それぞれの分野で仲間づくりを進めている。

今回は山梨県、東京電力ホールディングス(本社東京都)、東レ(同)が連携して製造する、太陽光発電由来の水素も使用した。これまで通り、福島県浪江町の太陽光発電由来の水素も活用した。

レースに先立って、豊田章男社長が会見し、「カーボンニュートラルは全国民、全産業が参加してこそ実現できる」と改めて強調した。

加えて脱炭素に向けた燃料でそれぞれレースに参戦するトヨタ、スバル、マツダが合同会見を開いた。

トヨタと同じカーボンニュートラル燃料を使用する、スバルの中村知美社長は「レースは、他では得難い経験がある。当社全社員の刺激となる。社員の成長につなげたい」と語った。

バイオディーゼルを用いるマツダの丸本明社長も「年間通して参加することで、多くの方にバイオディーゼルの可能性を伝え、普及につなげたい」と力を込めた。

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