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あいち女性輝きカンパニー特集
愛知県副知事 佐々木菜々子氏に聞く

佐々木愛知県副知事

女性活躍を重視する企業は着実に増加
意識改革につなげる取り組み強化で
25年度までに認証法人数1200社が目標

7月に副知事に就任し、「あいち女性の活躍促進プロジェクトチーム」のリーダーを務めている。愛知県の女性の就業環境をどうみるか。

「愛知県では『女性が元気に働き続けられる愛知』の実現に向け、2013年に『あいち女性の活躍促進プロジェクトチーム』を設置し、働く女性の『定着』と『活躍』の拡大を図るため各種事業を展開している。年齢層別に女性労働力率をグラフにすると、30代を谷とする『M字カーブ』を描く。出産・育児期にいったん離職してしまうためだ。本県は全国に比べて谷がやや深い状況にあるが、過去と比べると改善してきている。ただ女性の管理職比率や女性役員のいる企業割合は、全国平均を下回っており、いっそうの取り組みが必要と感じている」

プロジェクトのひとつである「あいち女性輝きカンパニー認証制度」は現在、約800法人が認証を受けている。制度や認証の評価は。また認証にどんなメリットがあるのか。

「『あいち女性輝きカンパニー認証制度』は、女性の活躍促進に向け、トップの意識表明や採用拡大、職域拡大、育成、管理職登用のほか、ワーク・ライフ・バランスの推進や、働きながら育児・介護ができる環境づくりなどの取り組みを積極的に行っている企業等を県が認証している。認証企業へのアンケートでは、『企業イメージがよくなった』『女性社員のモチベーションが向上した』『人材が確保しやすくなった』といった声が多く挙がっている。また取り組みが顧客から共感されるといった声もあり、SDGsの推進にも役立っているのではないだろうか」
  「15年5月から申請受付を開始し、認証企業数は788社(8月1日現在)。女性活躍を重視する企業は着実に増えてきていると感じているが、21年3月に策定した『あいち男女共同参画プラン2025』で、25年度までに認証法人数を1200社とする目標を設定したところであり、これまで以上に積極的に推進していきたい」

女性活躍推進法の改正により、一般事業主行動計画策定の義務対象が101人以上の事業主に拡大された。県の対応策は。

「女性活躍推進法が19年6月に改正され、とくに中小企業の取り組みが強化されることになった。一般事業主行動計画の対象が、常時雇用する労働者の数が301人以上から101人以上に拡大された。該当企業は来年4月1日までに、計画の策定・届出、女性の活躍に関する情報の公開を行うなど、遅滞なく準備を進めていただく必要がある」
  「県としても、策定が義務付けられる中小企業をサポートするために『改正女性活躍推進法対策セミナー』の開催や専門家派遣をはじめ、『女性の活躍促進コーディネーター』による女性の採用・職域の拡大、ワーク・ライフ・バランスの推進など、女性活躍に向けた相談にアドバイスや情報提供を行っている」

全国と比較すると、愛知県は「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」といった固定的な性別役割分担意識が高い傾向にある。どう意識改革を行っていくのか。

「女性活躍に対する県民と企業のみなさまの理解は、着実に進んできている。19年に本県が行った『男女共同参画意識に関する調査』では、『夫は外で働き、妻は家庭を守るべき』という考え方に対し、『賛成(どちらかといえば賛成、含む)』と答えた人の割合は40・7㌫で、全国の35㌫と比べて高い。また、『反対(どちらかといえば反対、含む)』と回答する人の割合も全国平均と比べて低い。改善傾向にあるものの、固定的な性別役割分担意識が根強く残っている。『あいち女性輝きカンパニー認証制度』など各種事業を推進しながら意識改革につなげていきたい」
「コロナ禍の企業にとっては雇用の維持が最優先と思われるが、テレワークの普及などこれまでの働き方や業務を見直す大きな転機にもなった。『女性だから』『男性だから』といった従来の考えを根本的に見直し、誰にとっても働きやすい職場づくりを進める契機でもあると思う」

女性の定着と活躍の拡大を促す認証制度
小規模企業を対象にした奨励賞を新設

あいち女性輝きカンパニーは、女性の活躍促進に積極的な企業を愛知県が認証する制度。「女性が元気に働き続けられる愛知」の実現に向けて2013年度から推進されている「あいち女性の活躍促進プロジェクト」の一環として始まった。
企業があいち女性輝きカンパニーとして認証されるためには、愛知県が策定した「女性の活躍企業確認シート」に記載されている26の取り組み項目のうち、一定数を実施していることが求められる。取り組み項目は内容に応じて大きく次の3つに分類されている。①トップの意識表明及び推進体制の整備②募集・採用拡大、職域拡大、登用、育成(能力向上)③仕事と家庭の両立支援、働きやすい職場環境づくり、働きながら子育てができる環境づくり。
認証企業は、県の公契約に関わる入札等において社会的価値を有する企業として評価されるほか、認証ロゴマークの使用、協賛金融機関における融資の金利優遇などのメリットを受けることができる。有効期限は5年間で、認証企業数は788社(2021年8月1日現在)。そのなかで特に規範となる企業を対象にした表彰制度は優秀賞のほか、今年度から従業員50人以下の小規模企業を対象にした奨励賞を新設した。

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2025年11月22日(土)~24日(月・祝)
Japan Mobility Show Nagoya2025

ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)
主催:中部経済新聞社、TOKAI RADIO、中日新聞社、中日スポーツ、東海テレビ放送

JAPAN MOBILITY SHOW 2025に出品された国内外の四輪・二輪車メーカーのコンセプトカーや最新市販車に加えて次世代モビリティに関する展示のほか、各種試乗会などの体験型催事など各種イベントの開催を予定します。

2025年11月22日(土)~24日(月・祝)
あいちITSワールド2025

ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)
名古屋市港区金城ふ頭二丁目2番地
9:00~18:00(最終日は17:00まで)
主催:愛知県ITS推進協議会、中部経済新聞社

「市民参加」や「ITS体験」を特色とした「ITS世界会議愛知・名古屋2004」の理念を継承し、愛知県がITSの先進県としてさらに発展していくことを目指して2005年にスタートしたイベント。

2025年11月22日(土)
第11回 全国高校生コマ大戦
Japan Mobility Show Nagoya場所

ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)
名古屋市港区金城ふ頭二丁目2番地
主催:中部経済新聞社、全日本製造業コマ大戦協会

2025年、11月に開催する「Japan Mobility Show Nagoya 2025」会場において「第11回全国高校生コマ大戦」を開催します。今回の大会では、東海地区の高校生を中心に全国から100チーム(予定)参加を募って実施いたします。