あいち女性輝きカンパニー特集
愛知の「M字カーブ」改善 社会参画進む
埋もれている人材の発掘、活用へ
「日本一の産業県」といわれる愛知県には、多くの優良企業が集積しており、有効求人倍率も全国トップクラスにある。それでも少子高齢化の進展により、人口は減少していくと予想されている。生産年齢人口は2015年を100とすると2045年には81.3と、20%近く減少する。企業における人材不足は、将来的に、より深刻化する可能性がある。そこで期待されるのが「女性の活躍」だ。
働いている女性の割合を年齢階級別にグラフにすると30代を谷とする「M字カーブ」を描く。出産・育児期にいったん離職し、子育てが一段落した40代で働き始めるためだ。愛知県は、そのM字の谷が全国平均より深い。主要産業である製造業や、雇用者数の多い運輸業および建設業で「女性採用なし」の割合が高いことが背景にあるとみられる。ただ近年は出産・育児と仕事の両立支援策により社会参画が進んだことや結婚しない人の増加などで、M字の谷が以前より浅くなり、改善傾向にある。
愛知県が行った調査では、女性管理職数が増加している企業ほど、業績が向上している傾向がみられたという。想定される愛知県の女性就業希望者は約31万人。潜在的な働き手として期待が寄せられている。