取材ノート 地域経済紙の役割とは
■最近、同業の記者との雑談で共感することがあった。その記者は地元の中堅企業の動きを記事で取り上げることが多かった。その記者は「ウェブ上でページプレビューを稼ごうと思えば、大手企業を取り上げた方が効率はいいけど、地元企業を応援する記事も大事だからね」と信条を話していた。
また、取材先から「中経さんは地元企業を幅広く取り上げているから、親近感を持てる」「身近な企業が頑張っているニュースを読むと、刺激を受ける」などと言われる機会が増えたような気がする。
地域経済は大手企業だけではなく、多くの地元中堅・中小企業が支えている。それらの企業を小まめに記事で取り上げることは、地域社会や読者が本紙に求めている役割の一つなのだと感じる。
インターネット上には情報があふれ、今や生成AI(人工知能)でも文章が書ける。記者の役割に迷うことも増えた。地域経済紙の記者としてどんな記事を書き、社会に訴求するのか。その役割を再考したい。
■勝又 佑記(かつまた・ゆうき)豊田市出身。1983年生まれ。自動車や鉄鋼業界を担当。ちなみに家庭での家事の役割は洗濯とごみ出し。
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