豊橋会議所、豊川市が周年／蒲郡市は工業団地造成へ

新型コロナの感染が沈静化し、東三河の経済界で前に進む動きが加速してきた。豊橋市では商工会議所が創立１３０周年を迎えることから記念式典などを計画し、新年度事業として創業支援を充実させる。民間企業レベルでの具体的な動きも始まった。豊川市は市制施行80周年を迎えることから市内活性化に注力。一流の演歌歌手にキャンペーンソングを依頼して雰囲気を盛り上げる。蒲郡市は新しい一歩として工業団地造成を検討。今後の方向性を紹介する。

■創立１３０周年

豊橋会議所は通常議員総会で創立１３０周年の記念事業を決めた。その後に神野吾郎会頭らが記者会見を開き、周年を節目に創業支援を充実させるため「スタートアップサポーターズ」を発足させたことを明らかにした。

創立１３０周年のスローガンとして「ＦＡＣＥ　ＵＰ　ＭＯＶＥ　ＯＮ」を掲げることを決めた。東三河が持つポテンシャルと魅力を最大化して今後も輝き続けるため「顔を上げて　世界を見よう　光を探そう　わたしたちの一歩が　このまちの未来を創る」という意味を込めた。

記念式典は６月７日午後１時半から、ＪＲ豊橋駅前の穂の国とよはし芸術劇場で開催する。午後３時から脳科学者の中野信子氏を講師に招き、「ビジネスに活かす脳科学」を演題に記念講演会を開催する。

一方、「スタートアップサポーターズ」による創業（起業家）支援において、豊橋市内で活躍する企業経営者、弁護士、弁理士、公認会計士、税理士、中小企業診断士、金融関係者らに声をかけ、自ら進んで創業支援に取り組む先鋭部隊を発足した。

これに歩調を合わせるかのように、サーラグループで貸会議室などを手掛けるエムキャンパスは、スタートアップ企業の支援を念頭に創造的な会議ができる貸会議室事業を開始した。具体的には観葉植物を効果的に配置し、会議参加者の気持ちに余裕と安らぎを持たせる。

■「豊川豊」が歌う

豊川市は、市制施行80周年を記念したキャンペーンソングを公表した。豊川市の魅力を全国に発信するのが目的で、演歌歌手、山川豊さんが「豊川豊（とよかわ・ゆたか）」さんにこの時だけ改名して歌う。歌詞は「山あり、川あり、自然が豊か」など。６月に開催する周年記念式典で本人が豊川市民の前で初めて歌う方向で調整している。

「豊川豊」さんは、出荷量日本一の豊川市のバラをイメージしたかつらと地元名産のいなりずしを連想させる上着を羽織り「若い人から年配の人までわかりやすい曲に仕上がった。豊川市の市制施行80周年を一生懸命盛り上げていきたい」。竹本幸夫市長は「もっと元気な豊川市を目指すためにキャンペーンソングの作製をお願いした。わかりやすい内容なので、幼稚園や保育園でも曲を流してほしい」と話した。