[取材ノート] 鉄の臭いでは成長しない / 名古屋
製造業を担当し始めて2年目になった。先日、久々に工場見学させていただく機会があった。これまでコロナ禍でなかなか難しかったが、やはり製造業の現場は、ワクワクがたくさん。何よりも理解が深まる。工場に踏み入り、鉄の臭いを感じると、記者として成長する錯覚に陥る。存分に堪能させていただいた。
訪れたのは自動車部品メーカー。主力製品の生産工程を材料の搬入から、出荷まで、事細かに説明してもらった。鋼材が自動でプレス機に流れていき、加工されて排出される。その後の工程でも、複数のロボットアームが機敏に部品を組み合わせていく。人は1ラインに1~2人。途中の搬送はAGV(無人搬送装置)が担う。
驚いて社長に「自動化めちゃくちゃ進んでいますね」と話すと、「うちは遅れている。もっと生産性を高めないとなあ」と返答。無知の知。私が記事で使うほど、自動化、生産性向上という言葉は甘くない。鉄の臭いで人は成長しない。
■川原 和起(かわはら・かずき)釣りシーズン到来。まずは照りゴチ、梅雨明け渓流、秋に青物。たまにポケカ。