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東海地銀7行22年3月期決算 実質業純、愛知の3行増益 純利益 与信費減で全行プラス

 東海3県(愛知、岐阜、三重)に本店を置く地方銀行7行の2022年3月期決算が13日、出そろった。本業のもうけを示す実質業務純益(単体、一般貸倒引当金繰り入れ前)は、愛知の3地銀(名古屋銀行、愛知銀行、中京銀行)の3行のみ増益だった。国債等債券損益が悪化したことなどが響き、岐阜と三重の4行は減益に。与信関係費用の減少などが寄与し、連結純利益は全7行が増益だった。今後はコロナ影響の長期化や資源高、原材料高などで貸出先の業績悪化を懸念。信用コスト積み増しのリスクも想定し、今期は4行が連結純利益で減益を見込む。

 トップライン
 実質業務純益の増益組3行のうち、名古屋銀、愛知銀はトップライン(業務粗利益)を伸ばし、純利益で過去最高を更新した。貸出金の増加を背景とした貸出金利息の大幅な増加や、有価証券利息の増加などで資金運用収益を増やした。
 実質業務純益から国債等債券損益を差し引いた「コア業務純益」は、名古屋銀が4期連続で増加し、127億円と100億円の大台を超えた。「18年3月期からは約2・2倍の水準だ。役務収益も7期連続で増加した。これまでやってきたことが実を結んでいる」(藤原一朗頭取)と手応えを感じている。
 愛知銀は21年度を最終年度とする中期経営計画で、収益構造改革を進めてきた。貸出金を積み増し、ソリューション営業などを中心とした役務利益の増強、経費の削減の三つの策が奏功。本業利益は3年間で約28億円増やした。
 なお、役務取引等利益は全行でプラスだった。預かり資産や法人関連などの手数料収入が増えた。経費は、合併関連費用が響いた三十三銀行を除く6行で減少した。資金運用利回りから資金調達原価を差し引いた、銀行の収益力を示す総資金利ざやは、大垣共立銀行と三十三銀を除く5行で改善した。大垣共立銀は有価証券利回りの低下により資金運用利回りも低下した。
 実質業務純益が減益だった十六銀は、国債等債券損益が108億円の赤字(21年3月期は3700万円の黒字)と悪化した。百五銀行は83億円の赤字(同4千万円の黒字)だった。「年明け以降の米国金利の上昇を受け、有価証券ポートフォリオの見直しを実施した」(十六フィナンシャルグループの池田直樹社長)。「ポートフォリオの健全性確保のため、評価損が発生した債券を売却したことなどで国債等債券損益が大きく減少した」(百五銀の山崎計取締役常務執行役員)。
貸出先の業績注視
 今期は、各行ともコロナ影響に伴う貸出先の業績影響を注視する状況が続きそうだ。与信関係費用など貸出先に対する22年3月期の信用コストは、21年3月期に比べて6行が減少した。対して、23年3月期は6行が信用コストを積み増す。
 愛知銀の伊藤行記頭取は「コロナ影響による倒産や(債務者区分の)ランクダウンは大きく出ていないが、コロナ融資の(返済を猶予する)3年間の据え置きも順次終わる。そうした影響も想定し、多めにみている」と話す。大垣共立銀の境敏幸頭取も「個別企業の収益状況や体力、自己資本の状況を注意深くみていく必要がある」と身構えている。

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