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[中部圏特集] 東海財務局長 齋藤通雄氏に聞く 今後の消費活動 回復に期待  地域金融機関の役割重要 スタートアップ育成も促進

中部圏、飛躍へプロジェクト着実に
「事業者はアフターコロナを見据えた、視野の広い経営が求められる」と話す齋藤局長
「事業者はアフターコロナを見据えた、視野の広い経営が求められる」と話す齋藤局長

新型コロナウイルス感染拡大の影響は長期化し、幅広い業種に広がっている。新規感染者や重症者の減少を受け、政府は9月末で緊急事態宣言とまん延防止等重点措置を全面解除した。秋冬の「第6波」は懸念されるが、経済活動の正常化を望む事業者は多い。緊急宣言解除後の「消費回復に期待したい」と語る、東海財務局長の齋藤通雄(さいとう・みちお)氏に今後の見通しなどを聞いた。

―足元の景況感は。

「8月に発表した東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)の7月の景気判断では、『新型コロナウイルス感染症の影響で一部に厳しい状況が残るものの、緩やかに回復しつつある』とし、前回の4月から景況判断を上方修正した。ただ、その後の状況は、やや足踏みしている状況にある。要因は大きく二つある。7月の景況判断時点では、中国や米国向けの輸出を中心に自動車産業の回復が見られたほか、個人消費も戻ってきていた。しかし、コロナ感染症の再拡大を受け、政府が緊急事態宣言を発出した。自動車産業関連では、東南アジアでのコロナ感染拡大や半導体不足の影響などもあり、生産に制約がかかっている」

―今後の見通しをどう見る。下押し要因は何か。

「国内はもとより、海外も含めてコロナ影響が当面のリスクであることに変わりはない。ワクチン接種が広がる中で、影響が抑えられることを期待したいところだ。製造業で半導体不足の問題があるが、これも設備を増強して増産という状態までいかないと、なかなか解決しない。時間はかかると思う。また、素材価格、原材料価格の上昇も当面の経済の下押し要因としてある。アフターコロナを考えた際に、サプライチェーンの確保、仕入れ先ルートを確保することも重要になる。リスクを分散させる取り組みを従前以上に意識する必要がある」

―緊急宣言も解除された。

「個人消費の面では、かなり強い消費意欲が出てくるのではないか。旅行予約などは、かなり増えているようだ。これまで自粛活動を続けてきた反動もあって、個人消費の拡大は速まると思う。飲食や旅行などの業種は回復が見込まれる一方で、コロナ拡大影響前には戻らないものもあるだろう。デジタル化の進展でリモートのオンライン会議などが普及してきたことを受け、出張などのビジネスニーズに対する消費は回復が難しいのではないか」

―東海の金融機関にはどんなことを期待するか。

「コロナ感染症が拡大し、経済の影響が大きく出たところで、それぞれの地域金融機関はしっかりと事業者の資金繰りを支援してきた。融資は一段落した格好だが、地域金融機関の果たす役割は重要で、事業者の資金繰りを引き続きサポートしてもらいたい。また、アフターコロナを見据えた事業変革も必要になる。ESG(環境、社会、企業統治)に対する投資も注目されているが、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)、SDGs(持続可能な開発目標)などの取り組みに加え、社会貢献に関する視点はますます重要視される。社会貢献を意識した事業の変革も求められることになるだろう。そうした意味で、視野の広い経営が求められるようになっている。資金繰りに限らず、情報提供や人材紹介活動など、取引先の本業支援に取り組んでほしい」

―経済活性化へ向け、スタートアップの育成も鍵になる。

「前職の産業革新投資機構では、ベンチャー企業への出資や、中堅企業などによる海外企業のM&A(合併・買収)案件の業務を手掛けてきた。スタートアップ育成に関しては、昨年7月に内閣府から愛知・名古屋と浜松地域が『スタートアップ・エコシステムグローバル拠点都市』に認定されて以降、経済界や自治体、大学が取り組みをかなり強化している。当地域を所管する財務局としては、スタートアップに対するリスクマネーの供給、お金の流れをうまくつくっていけるかという点が期待されていると思う。ベンチャーキャピタルの資金調達は順調な様子で、有望な投資先を探している。ベンチャー企業側もデジタル化など社会構造の変化で新たな取り組みに挑戦する意欲はある。また、東海財務局では名古屋市と主催し、今年5月にスタートアップセミナー(共催名古屋大学)を開いた。情報交換や交流の場としても活用いただくため、今後も同様の企画を検討していく」

―中部の中堅・中小企業の間では人材不足で課題を抱える企業もある。

「金融庁では、地域企業経営人材マッチング促進事業に取り組んでいる。まず、大企業で働く人材の中で、地域企業で活躍したいと考える社員らに『地域経済活性化支援機構(REVIC)』に登録していただく。中堅クラスの人材の兼業や副業、出向、シニア世代の方の転籍などのケースがあるだろう。こうした人材リストにアクセスするのは、地域の金融機関や提携先の人材紹介会社で、地域の中堅・中小企業への人の流れを創出し、大企業で経験を積んだ方々の各地域における活躍を後押しする仕組みだ。経営人材を新たに採用した地域企業への補助など予算は確保している。REVICで人材リストの充実を進めており、この秋冬でシステムが本格稼働していく予定だ。地域への新しい人の流れの創出に向けた取り組みも促進していきたい」

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