[取材ノート] デルタ株は子どもも感染 / 名古屋
新型コロナウイルスに対する人々の考え方はさまざまだ。取材の中で「集団免疫を獲得するため、積極的な予防策は必要ない」という意見を聞いたこともある。ただ、その話が出たのは、国内に感染力の強いデルタ株がまん延する前だった。当時、10代以下の感染例はほとんどなく、若い世代で重症化する人の割合も低かった。
しかし現在、その様相は明らかに変化した。名古屋市の記者クラブには、市が管轄する職場での感染状況が日々報告されている。その中で特に気になるのは、保育園の臨時休園が頻繁にあることだ。保育士だけでなく、園児の感染確認も増えてきた。別の報告では、感染ルートで最も多いのは、家庭内だと指摘されている。
以前は「子どもにはほぼ感染しない」とされていたが、変異株はすでに別のウイルスと考えるべきだろう。子どもたち感染させないためにも、予防策の徹底とワクチン接種の進展が必要だ。
■吉川 英司(よしかわ・えいじ)名古屋市内の中小企業、名古屋市政、陸・海運などを担当。緊急事態宣言で楽しみにしていたライブの延期が発表され、残念さとほっとする気持ちが入り混じる。職域接種でワクチンは2回接種済みだが、人と面会する仕事柄、引き続き感染予防に気を引き締めたい。