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[未来を描く・11] 田代正美(バローHD会長兼社長)氏に聞く 製販、物流 強み生かし1兆円企業へ 都市型専門店、郊外型スーパー 両輪で 課題解決に〝ノウハウ〟販売 人材育成へ研修施設活用も

未来を描く
「肉や魚などの生鮮品の売上構成比が圧倒的に高い店に切り替えていく」と語る田代会長
「肉や魚などの生鮮品の売上構成比が圧倒的に高い店に切り替えていく」と語る田代会長

 スーパーマーケット「バロー」を主力に展開するバローホールディングス(HD、本社多治見市)。スーパーマーケット業界を取り巻く環境は、コロナ下では巣ごもり特需がみられたものの、長期的には人口減少に加え、ドラッグストアやコンビニエンスストアとの競争が激しさを増していく。製造、物流、小売りのノウハウを生かし1兆円企業を目指す同HDの田代正美会長兼社長に成長戦略を聞いた。(聞き手、編集局長・大橋昌寛)


 

 

―新型コロナウイルスの感染拡大で、事業環境はどのように変わったか。

「スーパーマーケット事業では、新型コロナの影響は一過性だと捉えており、基本的に問題にしていない。ただ、ペット関連やDIY(日曜大工)が好調に推移するなど、生活者の消費スタイルに変化はあった」

「買い物の利便性を追求すると、『行かなくてもいい』という形に行きつく。6月末にはアマゾンジャパンとの協業で、名古屋市内と清須市の一部地域でネットスーパーを始めた。アマゾン側からも『想像以上の利用があった』と聞いている。ネットスーパーは今後、ある程度は増えていくだろう。都市部はアマゾンと協業で、郊外や田舎は、事業所向けの宅配サービス『アイノマ』など独自ビジネスを広げていく」

 

―長期的な店舗戦略は。

「肉や魚などの生鮮品の売上構成比が圧倒的に高い店に切り替えていく。他社のドラッグストアなどとの競争に勝ち抜くには、『肉を買うならバローしかない』と、目的志向性がはっきりした店舗に変えることだ。これまで商圏が2キロメートル圏内だったのが、5キロメートル、あるいは10キロメートルでも来てくれるような店を目指す」

 

―今後はどのように事業モデルを変えていく

「バローとしては、郊外型スーパーと、肉や魚などの都市型専門店の二つを展開していく。今、都市部では買い物難民が出てきている。何でもそろう小型のスーパーは、中途半端になるため作らない。総菜店も、都市部ではまだ少ない。総菜専門店『デリカキッチン』を都市部で単独店舗として展開していく。スピード感が重要であり、名古屋市内で出店を加速していく」

 

―どのような企業を目指していくのか。  

「業務提携や資本提携を通じて蓄積した製造、物流、小売りのノウハウを、他社にも販売していく。例えば、ベーカリーの生地はグループ内だけでなく、他社の食品スーパーにも販売している。工場を拡充し、原価を下げることができる。当社は物流も自社で担っており、他社の食品スーパーの物流を請け負っている。肉を切るなど専門人材の派遣も、これから人手不足が課題となっている現場からのニーズに応えたい」

「ホームセンター、ドラッグストア、スポーツクラブとさまざまな事業を展開してきた。食品スーパー以外の分野でも、自社のノウハウを他に適用していく。グループの清掃会社は、スポーツクラブ『アクトス』が展開する全国の約2千店舗を清掃している。培った高いノウハウを生かし、新型コロナ感染者が確認された他社店舗の消毒も実施した」

 

―2030年には営業収益(売上高に相当する)1兆円の目標を掲げている。

「目標達成は難しくない。今、追い風を肌で感じている。改装や新店の成績がいい。方向性が間違っていなかったと捉えている。9千億円台になったら、一気に1兆2千億を目指してジャンプしないと、壁は超えられないだろう」

「お客さんも店を使い分けている。昔、もっと食品スーパーの数が少なかった時、欠品があるとクレームが入った。それが今は『バローは新鮮なんだ』という認識に変わった。いろいろと買えるところが出てきたために、消費者の見方が変わってきた。面白い時代に来たなと思う」

■2030年に向けたキーワード/人づくり
「マニュアルだけでは競争に勝てない」と田代会長は強調する。どれだけ人材を育成していくかが重要で、可児市の研修センター「嫩葉舎(どんようしゃ)」の活用を探る。目指す像は「お客さんが何を望んでいるのかを真面目に捉えて、提供できる人」。具体的な技術はメーカーが持つノウハウを取り入れ、専門人材も招へいする。

<プロフィル>田代正美(たしろ・まさみ)71年早稲田大学法学部卒。74年バロー入社。79年取締役、84年常務、90年専務。94年から社長。神奈川県出身。74歳。

全文1757文字

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あいちの農林水産フェア

Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
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主催:あいちの農林水産フェア実行委員会

県内外の皆さんに全国有数の産出額・生産量を誇る愛知の農林水産業をご紹介。JA愛知グループとチカマチラウンジがコラボして、県産農林水産物等をふんだんに使用した「地産地消弁当」を開発しました。

冬山フェスタ

2021年12月18日(土)~19日(日)
第2回 冬山フェスタ

初心者歓迎!冬山登山入門イベント!

ウインクあいち(愛知県産業労働センター)
主催:冬山フェスタ実行委員会(構成=全国「山の日」協議会、中部経済新聞社)

夏山フェスタでの多くのご要望にお応えして冬山初心者のための入門イベント「冬山フェスタ」を開催します!

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第1回 名古屋モーターサイクルショー

Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
愛知県常滑市セントレア5丁目
主催:名古屋モーターサイクルショー実行委員会

新たな生活様式でバイクに注目が集まる今、中部地区で初のモーターサイクルショーを開催!最新モデル大試乗会、著名人のトークショー、各種デモンストレーション企画等も併催予定

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第51回 建築総合展NAGOYA

ウインクあいち 7F・8F展示場
主催:公益社団法人愛知建築士会・中部経済新聞社

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