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[未来を描く・6] 家城淳(オークマ社長)氏に聞く 解なき問いに答えを出す 〝高精度〟でモノづくり支える 産業構造の変化に対応 製造業の発展に貢献へ 

未来を描く
「自動化、無人化、知能化の取り組みを進めていく」と話す家城社長
「自動化、無人化、知能化の取り組みを進めていく」と話す家城社長

モノづくり王国・愛知に本拠を置き、世界の製造業へ工作機械を届けるオークマ(本社愛知県大口町)。DX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中で、いかに高精度・高生産の製品を生み出し、モノづくりの現場の革新と進化を支えるか。家城淳社長に、新型コロナウイルス禍でのデジタル活用の取り組みや課題、今後の目指す姿などを聞いた。

 

―コロナ禍でデジタル活用が進んだ。この1年を振り返って。

「少子高齢化で労働人口が減少する中で『インダストリー4・0(第4次産業革命)』が生まれ、デジタル化の流れはこれまでも続いてきた。それが、コロナ禍で人が移動できない、接触できないようになり一気に加速した。当社も、2013年からスマートファクトリー(自動化を進めた工場)の『ドリームサイト(DS)』を稼働している。19年の社長就任当時から、令和は自動化の時代だと言ってきた。工作機械のデジタル活用は今後、さらに広がっていくだろう。自動化や無人化、AI(人工知能)の取り組みは、これからもビジネスコアとして進めていく」

 

―デジタル活用の取り組みの具体例は。

「昨年のコロナ禍でも実際、米国の顧客とデジタル技術でテストカットを行い、エクセレントな評価をいただいた。留意したのは、臨場感。ディテールをしっかりと準備した。リアルであればさまざまな情報が五感から得られるが、仮想空間だとどうしても見えないものが出てくる。臨場感をいかにデジタルで再現し、提供するか。経験を積みながらその重要性を学んだ。いまも日々改善しながら、コンテンツの開発を続けている」

 

―従来、工作機械は対面営業が基本だった。課題は。

「デジタル活用の成果があった一方で、顧客からはやはり対面が求められていることも感じた。昨年、米国向けはほとんどの受注をデジタルで獲得したが、コロナワクチンの接種が進んだことで足元ではリアルに戻りたがっている。リアルとデジタルのハイブリッド加減の最適化が、テーマだ。たとえば営業担当者が顧客の元にいれば、技術担当者はウェブで会議に入ってもコミュニケーションが十分にとれる。組み合わせを考えていく」

 

―事業を取り巻く環境は。

「ベテランの技能工が減り、ナレッジ(知識)が少なくなっていく現実に直面している。昔であれば製造現場には熟練の技を持つ人がたくさんいて、暗黙知が伝承されていった。しかし、暗黙知がなくなった場で育つ技能工は、ナレッジが欠落したり、変形して身に付いたりする可能性も出てくる。暗黙知を形式知に変えたとしても、なかなかうまく伝わらない。こうした現実を前提として、工作機械メーカーはビジネスを展開していかなければならない」

「”解なき問い”に答えを出すことができる社員が大切になる。DSをはじめ社内のあらゆるところで、生産改革、業務改革を進めている。気づきを共有し、議論し、新しいナレッジを生む場づくりを行い、社員のレベルアップを図る」

 

―目指す企業像は。

「社会の激流は、われわれにとってチャンスでもある。自動車の電動化や洋上風力発電の拡大など、産業構造の変化に合わせて世界の製造業で必要とされる工作機械を常に提供し、顧客の生産課題、社会課題の解決に貢献する。高精度で、自動化、無人化が行えるなど工作機械の高度化への需要は今後も増していく。熱変位を制御する『サーモフレンドリーコンセプト』など当社が得意とする知能化技術にも磨きをかけ需要に応えると同時に、脱炭素など社会的要請にも向き合っていく。研究開発についても、大学とのコラボや各メーカー、ベンチャーとの共創、連携を深めながら注力する」

「工作機械を売ったあとも、顧客の安定生産をリアルとデジタルの両方で支援し続ける。生産立ち上げの受託や、試作代行も手掛けるようになっている。モノづくりにまつわるサービスを広げ、顧客、そして社会の課題解決に役立っていく」

■ 2030年に向けたキーワード/2050年の幸せ
持続的な社会を創っていく上では、30年はもとより50年の幸せ、そしてその先の幸せを想うことが大切。お客さまの課題解決に取り組むことで社会の幸せを実現し、その実現を通じて当社の社員もまた、幸せを感じていける。脱炭素化社会において製造業は一層その役割を増す。最高のモノづくりサービスで社会の幸せに貢献していきたい。

<プロフィル>家城淳(いえき・あつし)
東北大学大学院工学研究科博士課程修了、85年大隈鐡工所(現オークマ)入社。12年取締役。常務、専務、副社長を経て19年6月に社長就任。59歳。名古屋市出身。

全文1873文字

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2021年10月22日(金)~10月23日(土)
あいちの農林水産フェア

Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
展示ホールA(SDGs AICHI EXPO会場内)
主催:あいちの農林水産フェア実行委員会

県内外の皆さんに全国有数の産出額・生産量を誇る愛知の農林水産業をご紹介。JA愛知グループとチカマチラウンジがコラボして、県産農林水産物等をふんだんに使用した「地産地消弁当」を開発しました。

冬山フェスタ

2021年12月18日(土)~19日(日)
第2回 冬山フェスタ

初心者歓迎!冬山登山入門イベント!

ウインクあいち(愛知県産業労働センター)
主催:冬山フェスタ実行委員会(構成=全国「山の日」協議会、中部経済新聞社)

夏山フェスタでの多くのご要望にお応えして冬山初心者のための入門イベント「冬山フェスタ」を開催します!

2022年4月8日(金)~10日(日)
第1回 名古屋モーターサイクルショー

Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
愛知県常滑市セントレア5丁目
主催:名古屋モーターサイクルショー実行委員会

新たな生活様式でバイクに注目が集まる今、中部地区で初のモーターサイクルショーを開催!最新モデル大試乗会、著名人のトークショー、各種デモンストレーション企画等も併催予定

2022年5月26日(木)~27日(金)
第51回 建築総合展NAGOYA

ウインクあいち 7F・8F展示場
主催:公益社団法人愛知建築士会・中部経済新聞社

建築関連産業の課題解決と技術発展の一助とするため、製品・技術・サービスを一堂に集め、ビジネスと情報交流の促進を目的に1971年の秋より開催されている中部地区唯一の建築関連専門展示会です。