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[未来を描く・5] 外部の知見取り入れ事業拡大 異業種と野菜摂取推進プロジェクト 植物性食品開発にも意欲 より健康的な生活実現へ 山口聡(カゴメ社長)氏に聞く

未来を描く
「変化のスピードは上がった」と話す山口社長
「変化のスピードは上がった」と話す山口社長

新型コロナウイルスが猛威を振るう中、健康に対する関心は一段と高まっている。トマトのリーディングカンパニーから事業領域の拡大を図り「トマトから野菜の会社」を目指すカゴメ(本社名古屋市)は、外部から技術や知見を取り入れるオープンイノベーションを通じた商品開発や新たな事業領域の研究を進めている。山口聡社長に、現状の課題や今後の展望について聞いた。 (聞き手、編集局長・大橋昌寛)

 

―当初描いていたビジョンは、新型コロナウイルス禍で変わったか。

「『野菜の会社をめざす』という長期ビジョン自体は変更していない。だが、コロナによって変化のスピードは上がった。昨年から野菜摂取を促進するプロジェクトを進めているが、課題が見えてきた。一つは行動変容が起こりにくいこと。どうすれば野菜摂取量を引き上げられるのか。もう一つは、多くの食品メーカーが食と健康の事業領域にフォーカスしている中で、他社と違う価値を明確にし提供していくかだ」

 

―野菜摂取の促進に向けたプロジェクトを行っている。

「当社だけで行っても意味が無い。そこで『野菜摂取推進プロジェクト』を立ち上げ、異業種を含め19の企業・団体に参加してもらいキャンペーンを盛り上げていこうとしている。当社でできることと、他社ができることの掛け合わせで新しいことを作っていこうと考えている」

 

―競争が激化するなか、ブランド戦略は重要だ。

「もっと手軽に野菜を摂取していただくため、商品バラエティー展開に力を入れる。例えば、糖質が気になる人向けには糖質の少ない淡色野菜を使用し、糖質を50%カットした野菜飲料『野菜一日これ一本 Light』を投入している。野菜を摂取することへの障壁を解消し、習慣的に使ってもらえるような商品の開発を進めていく」

 

―「食」をテーマにした商品開発は基礎研究も重要だ。  

「基礎研究の拠点である栃木県那須塩原市にイノベーション本部があるが、立ち上げ当初の15年から携わってきた。オープンイノベーションの構想はその頃からあった。イノベーション本部ではすでに外部の研究機関との共同研究を行っている。例えば、弘前大学とは研究講座の開設、食品メーカーでは珍しい産業技術総合研究所とは食と農業の分野、一例を挙げれば『AIと農業』のテーマで共同研究を進めるなどパートナーシップによって進めている」

 

―今後、成長が見込まれる植物性食品に対して。

「植物性食品は、野菜と非常に近接している領域。健康志向の高まりやサステナビリティなど、植物性食品の市場は追い風となっており、今後も期待できる市場だ。現在市場投入している『野菜生活 ソイプラス』は大豆と野菜を組み合わせたもので、植物性食品の領域を少しずつ浸透させていく。19年からは植物性食品のみを使った商品も販売している。パスタソースやカレーなどは、販売先である食品スーパーから好評を得ている」

「また、3月に植物性食品の認知度向上を目指す任意団体『プラントベースド ライフスタイルラボ』を立ち上げた。植物性食品を取り入れた食生活を提案しながら、より健康的な生活を実現させるものだ。4月にはスタートアップ企業とも業務提携し、手応えを感じ始めている」

 

―将来展望について。

「カゴメが密接に関係してくるのは、食や農業の分野。これまでと違い、これから10年の変化は、これまでの10年の変化スピードの10倍、いや100倍に相当するだろう。そうしたスピード変化に対応するとともに野菜の持つソリューション力で、消費者の意識や健康志向の高まりに応えていきたい」

■2030年に向けたキーワード/野菜をとろうあと60グラム
同社は2020年1月から、野菜摂取推進を目的とした「野菜をとろうキャンペーン」を展開している。厚生労働省が示す1日の野菜摂取量は350グラムだが、現状は約290グラム。あと60グラム足りない。分かりやすいスローガンを掲げて、野菜を摂ることの大切さや上手な野菜の摂り方を広める。

<プロフィル>山口聡(やまぐち・さとし)83年東北大学農学部卒、同年カゴメ入社。19年取締役常務執行役員、20年1月から現職。静岡県出身。60歳。

全文1711文字

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