全国唯一のブロック経済紙 愛知・岐阜・三重・静岡の経済情報

中部経済新聞 購読者向け中経企業年鑑データサービス申し込み・ご利用はこちら

企業立地特集

新聞購読のお申し込みはこちら

名二環 来月1日全線開通 料金改定で物流業界に影響 利便性向上も一部負担増

5月1日に全線開通する名二環
5月1日に全線開通する名二環
 名古屋第二環状自動車道(名二環)が5月1日に全線開通する。これに合わせて、連絡する名古屋高速道路(名古屋高速)ほか、東名・名神高速など中京圏の高速道路料金が同日から一斉に改正される。名二環・名古屋高速はこれまでの一律料金から、対距離制料金に変更。中日本高速道路(NEXCO中日本)が管轄する東海環状道内側の高速道路は、一部を除き値上げとなる。物流業界にとっては利便性が向上する一方で、負担増となる可能性もある。業界内の反応を追った。

 改定前後の名二環と名古屋高速の料金体系を、物流業界にとって重要な大型車以上で比較する。4月30日までは、名古屋高速は大型車以上が名古屋線1570円、尾北線(楠~小牧、清須~一宮東)が730円の一律料金、名二環は30キロメートル未満が大型車840円/特大車1260円、これを越えると大型車1千円/特大車1520円である。
 これが5月1日以降は対距離制になり、名古屋高速は大型300~2010円、特大310~3160円、名二環は大型420~1730円、特大630~2670円になる。
 また、NEXCO中日本管内の東海環状道内側の高速道路は、東海環状道と伊勢湾岸道を除いて、「大都市近郊区間料金」が適用される。これによって、大型車は1キロメートル当たり40・59円が48・708円に、特大車は67・65円が81・18円に値上げされる。
激変緩和措置
 ただし、コロナ禍で物流事業者の業績が低迷する中での急激な負担増を緩和するため、愛知県トラック協会などの要請に応じる形で、大都市近郊区間に期間限定の「激変緩和措置」が設けられた。来年3月末までは、利用月の2カ月後に現行料金との差額分が、事業者に還付される。
 また、伊勢湾岸道には、橋梁(きょうりょう)区間(名港トリトン)を経由する東海インターチェンジ(IC)~飛島IC間に、大口・多頻度割引が新設された。NEXCO中日本のETCコーポレートカード契約車両が月2万円以上利用した場合に限り、18・8%の割引率が適用される。ただし名古屋高速を経由した場合の割引率は13・8%となる。
 さらに名二環・名古屋高速では渋滞緩和のため、入り口・出口が同じ場合はどの経路を通っても最短ルートの料金を適用する「名二環迂回料金」「名古屋都心流入割引」が新設される。
損益分岐は15キロ
 こうした料金改定について、物流業界の反応はさまざまだ。
 近距離・長距離便とも多い大宝運輸(本社名古屋市)は「名二環・名古屋高速を端から端まで走る便が全体の1割ほどあるので、どちらかといえば負担は増える」と打ち明ける。一方、高速道路はほぼ利用しないというオカベ物流(同)は「便利になる区間もあるので、場合によって利用したい」と全線開通の効果に期待を寄せる。
 観光バスを運行する鯱バス(同)は「時間がかかっても通行料を上げないルートを選び、その分、お客さんに楽しんでもらえる演出を工夫したい」とする。
 愛知県トラック協会の寺岡洋一会長(由良陸運社長)は「大都市近郊区間の料金改定は以前から決まっていた話だが、国土交通省との交渉でコロナ禍の影響に配慮してもらった。懸案だった名港トリトンの値下げも実現できた。今後は通行料金の上限制を求めていきたい」と話す。
 名二環・名古屋高速の改定後料金については「協会の試算で15キロメートルが損益分岐点だ。配車を工夫すればコスト削減できる可能性もある」と受け止めた。
 名古屋第二環状自動車道(名二環) 名古屋環状2号(国道302号)の自動車専用道路。名古屋南ジャンクション(JCT)~飛島JCT間の54・3キロメートルをさす。1988年3月に東名阪自動車道の延長区間として一部が開通、2011年3月の高針JCT~名古屋南JCT間の開通に伴い改称された。全線開通で伊勢湾岸自動車道と結ばれ、名古屋外周の環状自動車専用道が完成する。

全文1601文字

記事をもっと読むには・・・

中部経済新聞 記事閲覧サービスのご案内
メールマガジンはこちら
チカマチラウンジ昼呑み天国

2021年4月24日の主要記事