全国唯一のブロック経済紙 愛知・岐阜・三重・静岡の経済情報

中部経済新聞 購読者向け中経企業年鑑データサービス申し込み・ご利用はこちら

新聞記念プレート作成

[中部圏特集・岐阜県] ”オール岐阜”でコロナ新時代に挑む 県、経済振興に全力 サテライト誘致

中部圏、将来の飛躍へ着々
「県民の命を守り、経済を立て直す」と誓う岐阜県の古田肇知事
「県民の命を守り、経済を立て直す」と誓う岐阜県の古田肇知事

「コロナを乗り越え、新時代に挑む」―。岐阜県政財界の合言葉だ。県は中小企業対策を強化し、コロナ後をにらんだ成長支援にも舵を切る。企業は新時代を生き抜くための製品開発に力を入れている。県内の主要地域では中心市街地の整備を加速、活力あるまちづくりに積極的だ。先行きが見えない状況が続くが、未来を切り開く動きが県全域で広がっている。

県は2021年度当初予算で一般会計にコロナ関連396億円(20年度3月補正64億円含む)を盛り込んだ。医療体制の確保・強化で県民の命を守ることに全力をあげる。一方、経済振興策に力を入れ、地域の活力を高める。

その経済面では、地域経済の担い手である中小企業に対し金融、事業転換、コロナ後を見据えた製品開発などを支援する。デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進、かねてから重点を置くヘルスケア産業への参入促進も強化し、地場産品の販路拡大、持続可能な観光にも取り組む。

産業集積を高めるため、企業誘致活動を強化する。コロナ禍を背景に地方へのオフィス分散が進むと見て、大都市圏の企業をターゲットにサテライトオフィスの誘致にも乗り出した。

 

コロナ予防製品

コロナを乗り越えようと、中小企業は必死。マスクや飛沫防止パネル、消毒液スタンド、医療ガウンなど、技術力を生かしてコロナ後も需要が見込まれる予防製品に進出する動きが活発だ。変革に動く老舗企業も目立つ。

地場産業もコロナ越えに挑む。日本有数の刃物産地・関市では刃物会館が新築移転。直売所では代表製品の包丁やナイフの見せ方に工夫するなど、産地の発信力を高めている。

伝統ある関市の刃物を発信する新刃物会館

伝統ある関市の刃物を発信する新刃物会館

こうした中、地域金融機関の企業支援も活発化。コロナ相談機能を拡充したり、コロナ後の成長を後押ししようと、スタートアップ企業とのマッチングで新規事業の創出を手助けする動きも出てきた。

このほか、商工会議所では中小企業の製品PRを支援。リアルの展示会が減る中で販路開拓を図っている。県内で分散していた中小企業向けの事業承継支援機関が統合し、今月から第三者、親族への承継相談をワンストップで行う。他の都道府県を上回るきめ細かな相談体制で後継者不在による休廃業を食い止める。

市街地整備加速

各地域で中心市街地の整備が進んでいる。岐阜市では18階建て地上85メートルの市役所新庁舎が5月6日に開庁する。多目的な市民交流スペースを設け、市街地のにぎわいにつなげる。多治見市ではJR多治見駅周辺で大規模な再開発計画が進行。大垣市でも開発事業が動き出した。この先、県内各地の街並みは大きく変わり、楽しみが増しそうだ。

5月6日開庁の岐阜市役所新庁舎は市街地活性化の役目も担う

5月6日開庁の岐阜市役所新庁舎は市街地活性化の役目も担う

コロナの終息は見えない。第4波は最大の猛威と指摘されるが、岐阜県の政財界は前を向く。県民とも手を取り合いながら、オール岐阜で勝利を目指す。

コロナ後は「人」に寄り添える社会へ
OKB総研調査部主任研究員 中村 紘子

新型コロナウイルスの感染拡大から1年余りが経過した。日銀名古屋支店が発表した東海3県の2021年3月短観によると、昨年大きく落ち込んだ製造業全体の業況判断指数(DI)は、自動車生産・輸出の回復にけん引されてコロナ禍直前の水準まで戻った。

しかし、岐阜県が成長を期待してきた航空機産業は、コロナ禍で航空機需要が喪失し、県内のサプライヤーは正念場を迎えている。非製造業では、訪日客の急減や度重なる外出自粛要請により、県の重要産業になりつつあった観光への影響が深刻である。

県内企業も手をこまねいているわけではなく、さまざまな工夫や努力でコロナ禍を乗り越えようとしている。国や県、市町村による各種支援策も続いており、当面は中小企業などに対して行政が積極的にサポートしていくことが求められる。

一方、コロナ禍を機に、デジタルトランスフォーメーション(DX)や、脱炭素社会の実現を含むSDGs(持続可能な開発目標)の重要性が改めて確認された。これらは単に産業や行政のデジタル化を進めて効率性を上げる、生産過程で排出される温室効果ガスを減らして企業責任を果たすといったことではない。新しい技術やアイデアを用いて、利用者目線のサービスや持続可能な未来につながる事業モデルをつくり出し、社会全体に変革を起こすものである。

コロナ後を見据え、DXやSDGsの先にある「すべての人に寄り添える社会」に向けた県内企業や行政の挑戦が期待される。

全文1776文字

記事をもっと読むには・・・

中部経済新聞 記事閲覧サービスのご案内
中部圏、将来の飛躍へ着々
チカマチラウンジ昼呑み天国

2021年4月16日の主要記事

全国経済ニュース速報

会社概要メニュー

誰も知らない!超B級ビジネス
チカマチラウンジ

出版物のご紹介 一覧へ

中経企業年鑑登録

イベント情報一覧へ