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[中部圏特集・工作機械] 受注19ヵ月ぶり1000億円超 中部各社も新機種を投入 中国受注回復がけん引

中部圏、将来の飛躍へ着々
FUJIの複合加工機「GYROFLEX(ジャイロフレックス)」
FUJIの複合加工機「GYROFLEX(ジャイロフレックス)」

新型コロナウイルスの感染拡大による企業の設備投資意欲の減衰で、厳しい受注環境にあった工作機械が回復に向かっている。日本工作機械工業会が3月23日発表した国内工作機械メーカーの2月の受注総額(確報値)は、前年同月比36・7%増の1055億円となり、4カ月連続の増加だった。「業界全体として安定的に利益が確保できる一つの目安」(同工業会)とされる1千億円を超えたのは、2019年7月以来19カ月ぶり。中国など外需主導で底上げが進み、先行きに明るさが増している。

中部の工作機械メーカーも、輸出を伸ばしている。中部経済産業局が3月31日発表した管内工作機械メーカー8社の2月の工作機械受注額は、前年同月比18・9%増の295億7900万円と、2カ月ぶりの前年超え。前月比でも16・6%増加した。

内訳は、国内受注が前年同月比9・1%減の81億4千万円と27カ月連続で前年を下回った。主要の一般機械工業向けは13・8%減の39億500万円、自動車工業向けは23・4%減の20億4200万円と国内は厳しい状況が続いているが、中部経済産業局産業部製造産業課の担当者は「回復の状況はまだら模様。半導体関連は堅調で、建機、産業機械なども設備投資が動いてきた一方で、自動車関連はまだ鈍いようだ」と話す。

半面、海外受注は前年同月比34・5%増の214億3900万円と大きく伸びた。前年超えは4カ月連続。国別にみると中国が前年同月比約2・6倍の80億5700万円。幅広い業種で受注の設備投資が活発になっており、全体の受注額をけん引している。

受注環境が持ち直している工作機械業界

受注環境が持ち直している工作機械業界

需要取り込みへ

各社は、新機種を投入し、需要の取り込みを図る。オークマ(愛知県大口町)は、昨年末に5面加工門型マシニングセンターの新機種「MCR―BⅤ(ビー・ファイブ)」を発売した。機械が自律的に高精度を維持する独自の知能化技術を初めて標準搭載し、高能率な重切削と高精度の仕上げ加工を実現。日本国内をはじめ、中国を中心とした海外も重要市場に位置付け、需要が拡大している半導体製造装置やエネルギー関連分野などへ提案する。

FUJI(知立市)は、工作機械事業で複合加工機「GYROFLEX(ジャイロフレックス)T4000」を発売。ワーク(加工対象物)を搬送するロボットを標準搭載し、本格的な複合加工機の展開に乗り出した。旋盤が主力だが、製造業の現場では1台でさまざまな加工ができる複合加工機のニーズが広がっていることから、提案の幅を広げて主要取引先の自動車関連企業に加えて建機、農機、エネルギー関連など新しい市場の開拓を狙う。得意のロボットソリューション技術を生かし、工作機械事業の成長を模索する。

工作機械が使われる製造業の現場では、生産性の向上が大きなテーマ。IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)など新技術の導入も進むなかで、各社の工作機械の高度化への取り組みが今後も注目を集めそうだ。

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