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[中部圏特集・自動車2] 新型ミライ、FCモジュール、日野とトラック開発 水素利用の拡大に力

中部圏、将来の飛躍へ着々
航続距離を大幅に向上させている新型「ミライ」
航続距離を大幅に向上させている新型「ミライ」

トヨタ自動車をはじめトヨタグループが、水素利用の拡大に力を入れている。水素で走る燃料電池車(FCV)の第2世代となる新型「MIRAI(ミライ)」を発売したほか、汎用性の高い燃料電池(FC)システムをパッケージ化したFCモジュールを投入。水素社会の実現に貢献している。

 

水素社会をけん引

政府は2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする方針。二酸化炭素(CO2)を排出せずにエネルギーを生み出す水素は鉄道、船舶、航空機などさまざまな動力源として注目を集めており、新型ミライは水素社会を加速させるけん引車としての役割も期待されている。

新型ミライは初代に比べ水素搭載量を約2割増、燃費も約1割向上させて1充てん当たりの航続可能距離を約3割増加させた。プラットフォーム(車台)は高級車レクサス「LS」と同じ「GA―L」に刷新し、後輪駆動(初代は前輪駆動)で力強い走りと滑らかな乗り心地を実現している。

また、発電用に取り込んだ空気を特殊フィルターでよりきれいに排出する機能も備え、ゼロエミッションから「マイナスエミッション」という新たな概念を打ち出す。

また、トヨタグループも新型ミライ向けに最先端の技術を投入している。

豊田合成は、新型ミライ向けに高圧水素タンクを供給。豊田自動織機は、燃料電池向けエアコンプレッサーと水素循環ポンプを開発して納入している。開発したFCコンプレッサーは、空気圧縮部に世界初の「可動ローラー式増速機」を用いて、インペラーをターボチャージャー並みに超高速回転させることで圧縮性能を向上させ、新型ミライの高出力に大きく貢献している。

FCモジュール

新型ミライ以外でも、水素利用の拡大に努めている。
トヨタは、北米で日野自動車と燃料電池を使って走行する大型トラックを共同開発すると発表。大型電動トラックへの関心が現地で高まっていることに対応する。

また、汎用性の高い燃料電池システムをパッケージ化したFCモジュールを開発。バスや鉄道、船舶に加え、定置式発電機などさまざまな用途への利用を見込む。水素活用の促進につなげる狙いだ。

豊田自動織機も同様のFCモジュールの小型タイプを開発した。まずは出力8キロワットタイプを造り、今後24キロワット、50キロワットを開発する予定だ。定置式発電機に加え、建設機械や農業機械などへの採用を目指している。

汎用性の高い燃料電池システムをパッケージ化したFCモジュール

汎用性の高い燃料電池システムをパッケージ化したFCモジュール

このほか、アイシン精機グループの光南工業(豊田市)は、日本水素ステーションネットワーク合同会社(本社東京都)と共同で、刈谷市昭和町に燃料電池自動車用の「光南水素ステーション刈谷」を開設した。

刈谷市に開設した「光南水素ステーション刈谷

刈谷市に開設した「光南水素ステーション刈谷

水素ステーション開設に合わせ、アイシン精機に加え豊田自動織機、デンソー、トヨタ紡織の4社で、通勤バス用にトヨタ自動車の燃料電池バス「SORA」の導入準備を進めている。さらにトヨタの汎用性の高いFCモジュールを活用し、同ステーションに定置式発電機を設置することも検討している。脱炭素・循環型社会の実現に貢献する構えだ。

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