11月客室稼働率 3ヵ月連続上昇 名古屋市内16ホテル 3連休奏功 一部苦戦も 第3波襲来12月予約低調
回復したホテルは、11月の3連休が稼働率を押し上げた。
16ホテル中最も高かったのは、名古屋JRゲートタワーホテルの90・5%。前年同月比わずか6・3ポイント低下と回復ぶりが目立った。3連休中の稼働が好調で、満室に近い日もあったという。
71・4%だった名古屋マリオットアソシアホテルは、同じく連休が好調に推移した。「前年越えの稼働をみせた日もあった」(担当者)と振り返る。地元住民の利用も伸びているという。
ベストウェスタンホテル名古屋は2番目に高い81・5%だった。宿泊料金を下げたことにより10代の学生など、若年層にまで客層を広げた。
一方、三交インGrande(グランデ)名古屋は7月から稼働率が伸び続けていたが、11月は70・2%と10月より12・3ポイント低下した。担当者は「ビジネス旅行がGo To対象外となったことや、コロナ第3波が痛手となり、伸び悩んだ」と分析する。
ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋は同様の理由で64・8%にとどまった。東京や大阪、北海道からの予約キャンセルもあり、稼働率は10月に比べて3・7ポイント低下した。担当者は「勢いが失速した」とため息をつく。
12月はクリスマスがあり、ホテルにとって書き入れ時だ。ただコロナ感染再拡大が懸念材料となり「12月に入って予約の伸びが弱まっている。様子見のお客さまが多いのだろう。キャンセルも少し出ている」(ホテル関係者)との声も聞かれた。クリスマスを自宅で過ごす人が多いと想定し、ケーキなど持ち帰り商品を強化し、「おうち時間」の充実にも貢献していく考えだ。