全国唯一のブロック経済紙 愛知・岐阜・三重・静岡の経済情報

中部経済新聞 購読者向け中経企業年鑑データサービス申し込み・ご利用はこちら

購読・試読のご案内

[中部圏特集・自動車1] トヨタ、新型コロナ禍に反転攻勢 底力発揮で下期巻き返し 国内の景気回復けん引へ 

中部圏、ニューノーマル時代へ
生産が回復しているトヨタの現場
生産が回復しているトヨタの現場

 中部経済の屋台骨を支える自動車産業。新型コロナウイルスの感染拡大影響で世界の各都市がロックダウン(都市封鎖)などに見舞われ、春先に大幅な減産や生産調整を余儀なくされた。各国の厳格な防疫措置や積極的な財政出動などが下支えする中、グローバル展開を進めるトヨタ自動車は底力をいかんなく発揮し、国内生産は8月までにほぼ正常軌道に回帰した。引き続き下期からの巻き返しに全力を挙げ、国内景気の回復を力強くけん引する構えだ。

■総括判断上方修正


新型コロナ禍は感染が地球規模に拡大し、春先にかけて経済活動に甚大な影響をもたらしたが、自動車生産については4~6月を底に徐々に回復。中部経済産業局は、管内5県(愛知、岐阜、三重、富山、石川)の直近7月実績に基づいた総合経済動向の総括判断を「低迷しているものの、生産面に持ち直しの動きがみられる」に引き上げた。上方修正は2カ月連続で、個別判断項目でも「生産」「輸出」「公共投資」の表現を引き上げている。

生産活動の持ち直しは、トヨタを中心とする自動車関連産業の回復による部分が大きい。トヨタの国内生産は新型コロナ禍の影響を受けて6月に前年同月比約4割の減産を迫られた。生産調整や5月からの全15工場を対象とした「非稼働日」設定などが響いたが、国内販売で消費者意識の回復が進んでいるほか、輸出先の中心である中国、北米の需要回復が顕著となっており、7月の22・0%減から8月は11・5%減に回復。世界生産にいたっては6・7%減まで回復テンポを早めている。

■中国販売が拡大


世界の中でもいち早く需要が戻った中国では、トヨタは4月以降の販売がプラスに復帰。7月は19・1%増の16万5600台、8月は27・2%増の16万4400台と単月で過去最高記録を更新。主力車「カローラ/レビン」や高級車ブランド「レクサス」の車両需要が伸びており、オンラインイベントなど積極的な仕掛けに加えて、品質の良さに裏打ちされた中古車価格の底堅さも支持を集める理由となっている。

トヨタは輸出環境の改善などを受け、10~12月の国内車両生産台数を前年同期比約1割増に設定したもよう。販売店からは「過去最高のバックオーダー(受注残)を抱えている状況」との声もあり、迅速な製品供給体制を一段と強化する考え。全15工場を対象に今春実施した非稼働日の振り替え生産を9~11月にかけて毎月1日分(計2直分)を土曜日を対象に実施する。

トヨタは8月6日に公表した第1四半期(4~6月期)連結決算の中で、連結販売台数見通しを期初予想の700万台から720万台に積み増した。中国、北米を中心とする輸出環境の改善に加えてスポーツタイプ多目的車(SUV)「ハリアー」などの新型車販売が好調なことが明るい材料となっている。

6月17日に発売した新型ハリアーは、発売後1カ月の受注台数が約4万5千台と月間販売目標台数(3100台)の14倍以上で、さっそく1年分を上回る受注規模を確保した。納期解消に向けて生産を担当する高岡工場の繁忙感も高まっている。8月31日には新型の小型SUV「ヤリスクロス」を発売しており、人気のSUVセグメントにきめ細かく車両を投入し販売店現場を活気付けている。

全文1331文字
中部圏、ニューノーマル時代へ

記事をもっと読むには・・・

中部経済新聞 記事閲覧サービスのご案内
メールマガジンはこちら
チカマチラウンジ

2020年10月16日の主要記事

業種記事一覧

地域記事一覧

会社概要メニュー

取材ノート

出版物のご紹介 一覧へ

中経企業年鑑登録

イベント情報一覧へ