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【中部圏特集・中小企業振興】「生産性革命推進事業」実施 設備投資やIT導入など支援

ポストコロナ時代の環境ビジネス

 人手不足や働き方改革、被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイスの導入――。中小企業が対応すべき課題は幅広く、複数年にわたって向き合う必要もある。こうした経営環境の変化に柔軟に対応できるよう、国は2019年度の補正予算で「中小企業生産性革命推進事業」と呼ぶ支援策を決めた。設備投資やIT導入、販路開拓などの支援を一体的かつ機動的に実施する。新型コロナウイルスの影響を受けた事業者には採択審査に加点する特例措置等を設け、優先的に支援する。 

3本柱で構成


生産性革命推進事業は、①補助事業の一体的かつ機動的な運用②先進事例や支援策の周知・広報③相談対応・ハンズオン支援―の3本柱で構成する。経済産業省所管の独立行政法人、中小企業基盤整備機構が実施している。

一つ目の補助事業は、ものづくり・商業・サービス補助金、持続化補助金、IT導入補助金を用意する。
ものづくり補助金は、中小企業、小規模事業者の設備投資の一部を補助する。補助額は100万~1千万円で、補助率は中小が2分の1、小規模が3分の2。
持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や生産性向上の取り組みを支援する。補助額は50万円までで、補助率は3分の2。IT導入補助金は、バックオフィス業務の効率化など付加価値の向上につながるITツール導入を支援する。補助額は30万~450万円で、補助率は2分の1。

これらの補助事業は、これまでにも実施されてきたが、通年で公募し、複数の締め切りを設け、補助事業実施期間を十分に確保した点が新たなポイントだ。事業者はしっかりと準備した上で、都合の良いタイミングで申請できる。申請した事業を通じ、積極的に賃上げし、被用者保険の任意適用に取り組む事業者は優先的に支援する。

さらに新型コロナウイルスの影響を受けた事業者には、採択審査で加点措置を設けたり、通常枠とは別に補助率を引き上げた特別枠を新たに設けるなどして優先的に支援している。

活用例は、ものづくり補助金については、新型コロナの影響で部品の調達が困難になり、自社で内製化する設備投資などが想定される。一方、持続化補助金では、小売店がインバウンド(訪日外国人)客の減少で店舗販売を縮小し、ネット販売を強化する場合などを見込む。移動の自粛要請に伴い、在宅勤務を新たに導入するため、業務効率化やテレワークのツール導入には、IT導入補助金の申請が最適だ。

二つ目は、先進事例や支援策の周知・広報の強化。生産性向上に関する中小企業の先進事例を収集し、ホームページなどで広く発信する。例えば、経営や業務効率化に役立つビジネスアプリの検索ができる「ここからアプリ」。さまざまな業種や業務にITを導入し、生産性が向上した事例を記事や動画で紹介している。

三つ目は、相談対応やハンズオン支援の充実だ。さまざまな制度変更に対応するための相談に応じ、事業計画の策定段階から、専門家による支援や、IT化の促進支援を提供する。

相談に応じやすい体制にも工夫を凝らしている。いつでも、どこでも中小企業の悩みに対応できるよう、オンライン相談室「E―SODAN(イーソーダン)」を展開。平日午前10時から午後5時は専門家がチャットで対応。それ以外でも、AI(人工知能)チャットボットが24時間365日体制で応じる。

「IT経営簡易診断」


今年4月からは「IT経営簡易診断」と呼ぶサービスの提供を開始した。専門家との3回の面談を通じ、事業者のIT化を見える化し、その会社に合ったIT活用の可能性を提案する。

中小機構中部本部の笹岡健治本部長は「新型コロナウイルスで影響を受けた事業者への支援の一環として、当初の公募スケジュールを前倒しして取り組んでいる。ぜひ、活用していただきたい」と話している。

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