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【中部圏特集・自動車4】ホーム&アウェー、各社の強みを集約

ポストコロナ時代の環境ビジネス
昨年4月にグループが連携して統合ECUソフトウエアの開発合弁会社「ジェイクワッド ダイナミクス」を立ち上げた
昨年4月にグループが連携して統合ECUソフトウエアの開発合弁会社「ジェイクワッド ダイナミクス」を立ち上げた

 自動車業界が大変革期を迎えている中、トヨタグループは「ホーム&アウェー」の考えのもとグループ内で重複する事業を、より競争力の高い「ホーム」の企業に集約化して強みをさらに引き上げる戦略を進めている。また、目下差し迫った危機である新型コロナウイルスの感染拡大に対してグループ各社がそれぞれマスクの内製化などに乗り出し、復興までの道のりを支援する姿勢を見せている。

大きく方向転換


ホーム&アウェー戦略の代表例の一つが、電子部品の開発と生産機能の移管。これまでトヨタとデンソーは電子部品の開発、生産を双方で行ってきたが、トヨタの広瀬工場(豊田市)の生産や量産向けの技術研究部門を4月にデンソーに集約してトヨタは内製主義から大きく方向転換した。また、トヨタは昨年1月にアフリカ市場の営業業務を豊田通商に移管。さらにトヨタ車体に委託していた「アルファード/ヴェルファイア」など国内バンの開発や生産は同社に移管して意思決定の迅速化などにつなげている。

トヨタとデンソーは昨年7月、次世代の車載半導体の研究・先行開発を行う新会社を4月めどに設立することでも合意した。デンソーが51%、トヨタが49%を出資。次世代半導体を実装した電動車両向けのパワーモジュールや自動運転車両向けの周辺監視センサーなどの電子部品の先行開発までを行う方針だ。競争力強化に向けてデンソーが果たす役割が今後ますます高まるとみられている。

トヨタグループにおける再編の動きはデンソーだけにとどまらない。アイシン精機は昨年10月、自動変速機(AT)などを手掛ける子会社のアイシン・エィ・ダブリュ(本社安城市、以下AW)と21年4月に経営統合すると発表。AWが発行済み株式の約4割を保有するトヨタから株式を買い取り、アイシン精機と合併してアイシン精機が存続会社となる。ジェイテクトも今年1月、自動車用歯車製造の豊精密工業(本社瀬戸市)の全株式を約100億円で取得し、完全子会社化した。豊精密は駆動部品のデファレンシャルギアなどを開発・生産。ジェイテクトも駆動部品の電子制御カップリング、トルセンなどのトルクコントロールデバイスを手掛けており、子会社化によってトルクコントロールデバイスとデフの一体化や四輪駆動システムとしての最適化を追求する。工作機械・メカトロ技術でも連携を推進する方針だ。

グループ連携


グループ連携では、デンソーとアイシン精機、ジェイテクト、アイシン精機子会社のアドヴィックス(本社刈谷市)の4社が昨年4月に自動運転や車両運動制御のための統合ECUソフトウエアを開発する合弁会社「ジェイクワッド ダイナミクス」を設立。また、デンソーとアイシン精機は駆動モジュール開発・販売の合弁会社「ブルーイー ネクサス」も折半出資で昨年4月に立ち上げており、幅広い電動化ニーズに対応できる駆動モジュールの商品ラインアップをそろえるとともに、自動車メーカーのエンジンに合わせた適合業務まで対応できる体制を構築している。

このほか、トヨタグループは新型コロナの感染拡大の抑制や医療現場の支援に向けた取り組みを表明。トヨタは医療用防護マスクの生産に乗り出すほか、サプライチェーンを活用して衛生用品の調達、軽症者移送のための車内飛沫循環抑制キットの開発などで支援。トヨタを中心にTPS(トヨタ生産方式)の支援チームを結成して医療機器メーカーの生産性向上をサポートする。デンソー、アイシン精機、ダイハツ工業、日野自動車なども従業員向けマスクを内製し、市場のマスク不足の緩和に貢献する方針だ。

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