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【中部圏特集14】港運 中部の産業や暮らしを支える名古屋港 さらなる国際競争力向上へ 大規模倉庫建設、稼働 海外ネットワーク構築

中部圏、飛躍へ動き出す中部圏
名港海運が新設した大規模物流センター「西二区物流センター南1号」
名港海運が新設した大規模物流センター「西二区物流センター南1号」
 世界約170の国・地域を結ぶ国際貿易港として、中部・日本の産業や暮らしを支える名古屋港。取り扱い貨物の内訳は、中部地方の産業構成を反映し、輸出は完成自動車、自動車部品、産業機械、輸入はLNG(液化天然ガス)、鉄鉱石、原油、石炭などが大きなウエートを占める。コンテナ貨物をはじめ、バルク貨物、完成自動車をバランスよく取り扱う総合港湾に発展し、完成自動車取り扱い機能の強化や大型化する船舶に対応した岸壁整備など、さらなる国際競争力向上に取り組んでいる。

■17年連続で日本一
 名古屋港の2018年の総取扱貨物量は前年比0・3%増の1億9652万トン。17年連続で日本一を更新した。中部の港湾各社は、取り扱い貨物の拡大に対応しようと、積極的な投資に乗り出している。
 名港海運は、愛知県飛島村で建設を進めていた同社最大規模の物流センター「西二区物流センター南1号」を8月末にしゅん工し、9月から全面稼働した。5階建て、延べ床面積は約9万5736平方メートル。倉庫面積は約6万7千平方メートル。建設費は、土地代を除いて約150億円にのぼる大型投資だ。
 倉庫には主に自動車関連部品を置くが、食品や食品原料などの保管向けに室温を10~25度の範囲で保てる「定温庫」も備える。垂直搬送機11基、貨物用エレベーター3基、貨物を自動搬送できるコンベヤー12レーンを整え、仕分けや検品などの流通加工作業を行うためのコンベヤーも設置した。
 また、ICT(情報通信技術)を駆使し、省人化・省力化を図っている点も特長。トラックの予約受付システムを導入し、荷受けの待ち時間を大幅に削減するほか、入退場ゲートで自動でトラックの車番を認識し、守衛にかかる人員をなくす。さらに、コンテナに貨物を積み込む作業状況をシステムで表示・管理し、出荷計画や自動搬送設備のシステムと連携。在庫状況と倉庫の空き状況が一目で分かるシステムも使い、倉庫における蔵置や搬送などの作業負担を軽減している。

■ASEAN事業強化
 一方、フジトランスコーポレーションは、国内にとどまらずASEAN(東南アジア諸国連合)でも事業を強化している。ASEAN域内での自由貿易化が進み、三国間貿易が増えていることから、域内に物流ネットワークを張り巡らせ高まる需要に対応する狙いだ。
 7月に、ベトナム南部のロンハウ工業団地に、輸出入用の自動車を保管するためのモータープールを新設し、営業を開始した。敷地面積は約2万7千平方メートルで1300台を収容できる。保管のほか出荷前の検査や、要望があればアクセサリー類の取り付け作業なども手掛ける予定で、現地で拡大する自動車需要に対応する。

■国内の物流拠点整備
 伊勢湾海運は8月、2017年に取得した弥富物流センター隣接地(2万5千平方メートル)にコンテナヤード(1万2600平方メートル)を新設した。分散していたコンテナヤードを集約し、輸送コスト削減や物流センターとの相乗効果による効率化がねらいだ。安全面にも配慮し、人と機械の通路を分ける人車分離を徹底させている。残る1万2400平方メートルについては将来的に多層階倉庫の新設を検討している。
 セントレア支店(常滑市)では輸出向け機械部品の取り扱い増をねらいに、昨年7月に既存倉庫を増築(833平方メートル)した。無線アクセスポイントを設けることで、ハンディスキャナーによる検品作業が可能になった。環境関連の新規事業では、バイオマス発電の燃料として注目されるPKS(パームヤシ殻)の本船輸入業務を5月に豊橋港で開始。国内の物流拠点の整備により、輸送や作業の効率を高めるとともに、新たな事業分野の創出にも取り組んでいる。
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