【中部圏特集11】食品・流通 強まる節約志向に懸念 高齢化進展、ニーズ対応 高付加価値、健康配慮商品を投入
消費増税率が8%から10%に引き上げられてから3週間ほどが経過した。中部の流通・食品メーカーは節約志向の強まりに懸念を示している。企業は個人消費の動向を注視しながら、消費者ニーズに即した付加価値の高い商品を積極的に開発。高齢化の進展で、健康への関心が高まるなか、食品メーカーは健康配慮型の商品を相次いで発売している。
■おいしく健康に
キリンビールはこのほど、機能性表示食品のノンアルコールビール「キリン カラダフリー」を発売した。ビール原材料のホップから作った「熟成ホップエキス」を使用することで、お腹まわりの脂肪を減らす機能を持たせた。キリンはホップを熟成させることで、体脂肪を低減させる働きがあることを発見。「熟成ホップエキス」の量産化で新技術を開発し、機能性を維持したままに苦みを抑えることに成功した。BMI(体格指数)などが高めの消費者の需要を見込む。
おいしく食べて健康を目指す、ゆるやかな糖質制限が注目されている。敷島製パンは2017年から、低糖質パンを展開しており、このほど新商品を投入した。
「低糖質ツナパン」は1個当たりの糖質が15・6グラムに抑えたのが特長。既存商品の「たっぷりツナマヨネーズ」に比べて糖質を40%減らしている。一般社団法人食・楽・健康協会が提唱する「ロカボ」の1日の食べ方を目指す上で、1食当たりの糖質量「20~40グラム」を想定した糖質量となっている。
■市場規模が拡大
市場調査会社の矢野経済研究所によると、17年度の健康食品の市場規模(食品メーカーの出荷金額ベース)は16年度比2・1%増の7708億4千万円と推計。18年度は17年度比1・4%増の7813億6千万円を見込む。高齢化に加え、健康・美容意識の高まりを背景に、機能性表示食品の需要増などが市場全体の押し上げに寄与したと分析している。
蜂産品や医薬品の製造を手掛けるアピは、健康食品の生産体制を強化。20年8月期に約23億円を投じ、健康ドリンクの生産ラインを増強する。
同社は15年、岐阜県揖斐川町の工場に、リトルペットボトルの生産ラインを導入。乳酸菌やコラーゲンの入った飲料などに使用される健康志向の消費者向け製品をOEM(相手先ブランドによる生産)や、ODM(相手先ブランドによる企画・生産)で供給している。50~100ミリリットルの小型容器「リトルペットボトル」の生産ラインを今回の投資で2本体制に拡充、生産能力を現行比倍増の年約2400万本に引き上げる。
スジャータめいらくは、健康志向の高まりでスムージー飲料を積極的に展開している。このほど、カップ飲料の「いちじくミックススムージー」と「ぶどうスムージー100」を発売した。
いちじくスムージーは、甘みの強いいちじくと酸味のあるリンゴをバランス良く配合した。「ぶどう」は赤ブドウと白ブドウをミックスし、程よい酸味とすっきりした甘みが楽しめる。2種類とも1本当たり(200グラム)、1・4グラムの食物繊維入り。それぞれ、いちじくとぶどうの食感が楽しめ、高い満足感も得られる。
■「ミレニアル世代」向け
菓子・食品卸の種清も高まる健康ニーズに対応する商品を積極的に提案している。今夏開いた展示会で、1980年代以降に生まれた「ミレニアル世代」向けに、動物性タンパク質が豊富な昆虫を使ったスナック菓子や大豆やシリアル入りのクッキーなどを紹介していた。
■おいしく健康に
キリンビールはこのほど、機能性表示食品のノンアルコールビール「キリン カラダフリー」を発売した。ビール原材料のホップから作った「熟成ホップエキス」を使用することで、お腹まわりの脂肪を減らす機能を持たせた。キリンはホップを熟成させることで、体脂肪を低減させる働きがあることを発見。「熟成ホップエキス」の量産化で新技術を開発し、機能性を維持したままに苦みを抑えることに成功した。BMI(体格指数)などが高めの消費者の需要を見込む。
おいしく食べて健康を目指す、ゆるやかな糖質制限が注目されている。敷島製パンは2017年から、低糖質パンを展開しており、このほど新商品を投入した。
「低糖質ツナパン」は1個当たりの糖質が15・6グラムに抑えたのが特長。既存商品の「たっぷりツナマヨネーズ」に比べて糖質を40%減らしている。一般社団法人食・楽・健康協会が提唱する「ロカボ」の1日の食べ方を目指す上で、1食当たりの糖質量「20~40グラム」を想定した糖質量となっている。
■市場規模が拡大
市場調査会社の矢野経済研究所によると、17年度の健康食品の市場規模(食品メーカーの出荷金額ベース)は16年度比2・1%増の7708億4千万円と推計。18年度は17年度比1・4%増の7813億6千万円を見込む。高齢化に加え、健康・美容意識の高まりを背景に、機能性表示食品の需要増などが市場全体の押し上げに寄与したと分析している。
蜂産品や医薬品の製造を手掛けるアピは、健康食品の生産体制を強化。20年8月期に約23億円を投じ、健康ドリンクの生産ラインを増強する。
同社は15年、岐阜県揖斐川町の工場に、リトルペットボトルの生産ラインを導入。乳酸菌やコラーゲンの入った飲料などに使用される健康志向の消費者向け製品をOEM(相手先ブランドによる生産)や、ODM(相手先ブランドによる企画・生産)で供給している。50~100ミリリットルの小型容器「リトルペットボトル」の生産ラインを今回の投資で2本体制に拡充、生産能力を現行比倍増の年約2400万本に引き上げる。
スジャータめいらくは、健康志向の高まりでスムージー飲料を積極的に展開している。このほど、カップ飲料の「いちじくミックススムージー」と「ぶどうスムージー100」を発売した。
いちじくスムージーは、甘みの強いいちじくと酸味のあるリンゴをバランス良く配合した。「ぶどう」は赤ブドウと白ブドウをミックスし、程よい酸味とすっきりした甘みが楽しめる。2種類とも1本当たり(200グラム)、1・4グラムの食物繊維入り。それぞれ、いちじくとぶどうの食感が楽しめ、高い満足感も得られる。
■「ミレニアル世代」向け
菓子・食品卸の種清も高まる健康ニーズに対応する商品を積極的に提案している。今夏開いた展示会で、1980年代以降に生まれた「ミレニアル世代」向けに、動物性タンパク質が豊富な昆虫を使ったスナック菓子や大豆やシリアル入りのクッキーなどを紹介していた。
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