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【中部圏特集10】窯業 セラミックスの加工技術応用4社、緊密に連携 「森村SOFCテクノロジー」設立

中部の今を伝える中部圏特集
チップ型セラミックス二次電池「EnerCera」(エナセラ)シリーズ
チップ型セラミックス二次電池「EnerCera」(エナセラ)シリーズ
 森村グループは8月に固体酸化物形燃料電池(SOFC)の合弁会社「森村SOFCテクノロジー」を設立。SOFCは、小規模でも高効率な発電システムとして、家庭用、業務用、産業用などさまざまな領域でエネルギー・環境問題の解決策の一つとして期待されている。

 日本ガイシは、4月から小型・薄型で大容量、低抵抗、高耐熱性を実現したリチウムイオン二次電池「EnerCera」(エナセラ)シリーズの量産を開始している。同シリーズは電極に日本ガイシ独自の、結晶の向きを揃える技術を生かした「結晶配向セラミックス板」を適用し、前記の特長を実現。1月には家電・ITの国際的な賞「CESイノベーションアワード」を、現在開催中のCEATEC 2019でも「CEATEC AWARD 2019 デバイス&テクノロジー部門グランプリ」を受賞した。IoTデバイスの市場を拡大する革新性が高く評価された。

 ICカードなどに内蔵可能な曲げ耐性のある「エナセラパウチ」は、ICカードの一般的な成型方法であるホットラミネート加工に対応する。非接触カードリーダーに対応した高速充電も可能。コイン型のデバイス駆動用「エナセラコイン」は基板への一般的な電子部品の実装方法、リフローはんだ付けで実装でき、従来はできなかった大電流での放電が可能。いずれも高耐熱性を有するため、製造プロセスを簡素化・低コスト化できるのが魅力だ。

 TOTOは昨年4月から、”あんしん”なリモデルを実現するための新たな戦略「あんしんリモデル戦略」をスタートしている。同戦略では、リモデルの進め方やリモデル後のアフター対応までいつでも相談できる「リモデルサポートデスク」、リモデルの参考価格や豊富な実例、進め方・手順などの情報をウェブサイトで提供する「リモデルライブラリー」を新設。さらに、独自に設定した”あんしん”基準を満たすリモデルクラブ店約5千店のネットワーク「リモデルプロショップ」で提案力を強化している。

 商品では昨年8月に新発売したバスルームの旗艦モデル「シンラ」に注力する。5年ぶりにフルモデルチェンジしたシンラは、人間工学の研究から生まれた新しい浴槽形状「ファーストクラス浴槽」、大流量で肩から温める「肩楽湯」と円を描くように噴出する水流で変化のある刺激が楽しめる「腰楽湯」を同時に使用できる「楽湯」、明るさと色を変えることができる「調光調色システム」を搭載した。さらに、浴室で初めてTOTOのクリーン技術”きれい除菌水”を散布する「床ワイパー洗浄(きれい除菌水)」を搭載し、新たな浴槽空間を提案する。

 日本特殊陶業は、東京都港区に東京支社の新オフィスを開設し、9月から事業を開始した。同オフィスは新規事業開拓を担う国内初の拠点。従来の事業系営業機能を残しながら、新規事業系のマーケティング機能、研究開発に関する調査機能、将来的には一部本社機能を追加する。外部のベンチャー企業などから情報を収集し、新たな事業領域の調査やマーケティングを手掛ける。次世代自動車、環境エネルギー、医療の3分野を中心に事業創出を加速させる。

 また、顧客やビジネスパートナー、投資家などのステークホルダーに同社のコア技術を発信する場として展示スペース「ベンチャーラボ東京」を設置。ベンチャーラボ東京では、主力製品のスパークプラグや固体酸化物形燃料電池(SOFC)など同社のコア技術のみならず最先端の技術をAR(拡張現実)技術などを用いて知覚的に捉えることができるコーナーを用意したほか、壁面を利用したスクリーンによる技術紹介なども実施可能だ。同社は新規事業の開拓に力を入れており、米国とフランスに専用拠点を開設。中国でも駐在事務所を使い、新たな事業を模索している。

 ノリタケカンパニーリミテドは、2019年度から3年間の新中期経営計画でROE(自己資本利益率)8%以上を目標に据えた。そのために営業利益率7%を目指す。今期は投資から収益を上げる「正のスパイラル」に企業体質を変える準備期間にあたる。新中計目標達成への最優先事項は、「投資の加速」だ。毎年40~50億円で推移してきた設備投資を今期から80億円に増額。開発費も前期の1・5倍を予定している。

 主力の工業機材事業では、鉄鋼用大型砥石の工場を中国・蘇州に建設する。来年秋に稼働予定で、海外市場の需要の高まりに対応していく。セラミック・マテリアル事業では、愛知県や三重県の各工場で生産ラインなどの増設を計画。自動運転、スマートフォンの高規格化(5G)は、MLCC(積層セラミックコンデンサー)材料を生産するノリタケには強力な追い風となる。また、産業用ガスタービン向けなどのセラミックコアは海外市場からの引き合いが増えている。食器事業はアジア市場での拡販に注力する。
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