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【中部圏特集8】環境 名古屋市民憩いの場整備へ 都市の魅力高める「SDGs」達成へ

中部の今を伝える中部圏特集
久屋大通公園の中にある名古屋テレビ塔。ホテルが入る計画
久屋大通公園の中にある名古屋テレビ塔。ホテルが入る計画
 名古屋市は深刻な公害問題を克服し、経済と環境の調和を推進してきた。現在では国内外から名古屋市の取り組みが注目されている。日本経済の重要な役割を今後も担うだけに、さらに洗練されたまちづくりが求められている。

■環境改善
 名古屋市はモノづくりが盛んな大都市で、日本経済をけん引してきた。工場も人口も多いことから、他の都市よりも環境問題に迅速に取り組む必要があった。
 高度成長期の堀川を知る市民の間では「昔はいつも川から異臭がした」と語り継がれている。ただ最近では、NPO法人堀川まちネットが毎月、堀川を清掃したり水質調査をするなどさまざまな団体の努力によって、堀川が整備されている。その結果、かつての異臭も大幅に改善された。現在では堀川沿いに飲食店が点在し、人々でにぎわうエリアもある。

■魅力的な都市空間
 中川運河でもボランティアにより、河はんに花を植える活動が継続されている。
 再開発が進む栄地区では、2020年7月に改装オープン予定の名古屋テレビ塔の4階と5階にはホテルが入る。久屋大通公園の中で緑の景観を存分に楽しめるホテルとなる。中村公園では、もみじを植える計画が進められ、名古屋市の都市公園で唯一の紅葉スポットになりそうだ。
 このように名古屋市の環境ニーズのウエートは時代の変遷に伴い、「公害から市民の生活を守る」目的から、「都市空間に憩いの場をつくり都市の魅力を高める」目的に移行しつつある。
 名古屋市が10月14日に開催した「緑のまちづくりフォーラム」では400人の聴講者が集まった。有識者が「みどりで名古屋の魅力を」をテーマに討論を繰り広げ、名古屋の将来像についてさまざまな意見が出た。リニア新幹線の開業を控え経済発展が期待される中、名古屋市は経済と環境を調和した持続的発展が課題となっている。

■一段高い発展目指し
 経済発展が著しい東南アジアでは、名古屋市が取り組む先進事例を学ぶ動きが活発化している。インドネシア北スマトラ島州の視察団約20人が今年3月、名古屋市を訪れ企業のプラント施設も見学した。同州ではゴミ処理が喫緊の問題になっていて、名古屋市の人材や日本企業の技術を借りて難題を解決したい考えだ。
 名古屋市は今年7月、内閣府から持続可能な開発目標「SDGs」達成に向けた取り組みを先導的に進める自治体「SDGs未来都市」の認定を受けた。SDGsは、経済・社会・環境など幅広い課題に統合的に取り組むものとして、15年9月の国連サミットで採択された。
 今後の経済発展が期待され、新興国が学ぶ環境モデルとしても注目が集まる名古屋市は、もう一段上の「SDGs未来都市」を目指していくことになりそうだ。
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