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【中部圏特集6】工作機械 受注落ち込み、需要の掘り起こしに力 EMOで各社新機種を発表 高まる自動化ニーズに対応

中部の今を伝える中部圏特集
オークマが欧州で販売に力を入れる「MCR―S」
オークマが欧州で販売に力を入れる「MCR―S」
 今年は2年に一度の国際金属加工見本市「EMOハノーバー2019」(ドイツ工作機械工業会主催)が9月16日から同21日までドイツのハノーバーで開催された。米中貿易摩擦の影響で、工作機械メーカーの受注は落ち込んでいるが、国内からも多くの工作機械メーカーなどが出展した。人手不足などから高まる自動化ニーズに対応した最新のシステムや工作機械をアピールし、需要の掘り起こしに力を入れた。

■厳しい状況
 日本工作機械工業会が9月に発表した8月の工作機械統計によると、受注総額は前年同月比37・1%減の883億4700万円。76カ月ぶりに900億円を下回った。前年割れは11カ月連続となり、工作機械業界全体で厳しい状況が続いている。
 ここ中部でも、景気減速の影響が出てきている。中部経済産業局が9月30日に発表した管内工作機械メーカー8社(オークマ、アマダマシンツール、ジェイテクト、コマツNTC、FUJI、豊和工業、三菱電機名古屋製作所、ヤマザキマザック)の8月の金属工作機械受注総額は前年同月比35・3%減の291億1700万円。前年を下回るのは10カ月連続となった。受注残高も1971億3100万円となり、22カ月ぶりに2000億円を下回った。
前年実績を下回る
 国内、海外とも苦戦している。国内受注額は42・9%減の106億3200万円で、9カ月連続の前年割れ。海外受注額は29・9%減の184億8500万円で、10カ月連続で前年割れとなった。補助金による下支えがあったものの、米中貿易摩擦の影響などで前年実績を下回った。
 9月にドイツのハノーバーで開催されたEMOハノーバー2019は、隔年で開かれる世界三大工作機械見本市の一つ。2000社を超える企業が工作機械などを出展した。今回は「明日の製造業を動かすスマートテクノロジー」をテーマに掲げ、最新技術を展示した。日本からもオークマやDMG森精機、ヤマザキマザック(本社愛知県大口町)などが出展した。
 オークマは、従来機比で加工時間の約25%短縮を実現し、高い加工性能も両立した5面加工門型マシニングセンター「MCR―S」を出展。門型マシニングセンターの欧州での販売をさらに伸ばしたい考えだ。また、多品種少量生産を行う中小企業などの自動化を支援するロボットシステム「アームロイド」も出展し、自動化を検討する企業へ提案した。
 DMG森精機は「自動化・デジタル化」をテーマに、1ホールを貸し切り、全出展社中最大となる1万平方メートルを超えるブースを単独出展。世界初披露のパレットチェンジャー付き5軸加工機「DMC90UduoBLOCK」など2機種を含む計45台の工作機械を展示した。また、省スペースで柔軟なレイアウトが可能な自動化システム29種類や、効率的な生産計画をサポートするデジタルイノベーションを紹介した。
 ヤマザキマザックは、労働時間の規制が厳しい欧州に向け、自動化ニーズに対応した新型複合加工機「INTEGREXi―450HST」など6台の新機種を含む27台を出展した。
 工作機械の受注が落ち込む中でも、自動化・省人化に対する潜在的需要は高まっており、各メーカーとも需要を喚起するため、新製品を投入している。自動化ニーズへの対応が受注回復のカギとなりそうだ。
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