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【中部圏特集3・自動車3】クルマの次世代技術提案 グループ内の協業に力

中部圏、飛躍へ動き出す中部圏
デンソーは先進安全などをAR(拡張現実)技術で紹介する
デンソーは先進安全などをAR(拡張現実)技術で紹介する
 トヨタグループ各社がクルマの次世代技術提案に向け、グループ内における協業に力を入れている。今月下旬に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕する展示会「東京モーターショー2019」では、自動運転時代に対応してシートアレンジの自由度を高めた近未来の車室空間などが出品される見込み。グループの知見や強みを結集し、システムとして次世代技術を一体開発、提案する動きが広がりそうだ。

■近未来の自動運転
 トヨタ紡織はトヨタグループの4社と連携して、近未来の自動運転を想定した車室空間モデルを開発した。名称は「MX191」。Mは移動体のモビリティ、Xは体験、経験を意味するエクスペリエンスから取った。
 アイシン精機、デンソー、豊田合成、東海理化と連携しており、「もっと心地よく、もっと安心に、もっと好きなことを」をテーマに安全、快適で楽しい移動空間を構築。具体的には自動運転を見据えて座席位置を多彩に変化できるようにしたほか、「リフレッシュ」「リラックス」「目覚め」といったシーンに応じて車内モードを切り替えるなど、先進的なシステムを織り込んだ。
 豊田合成はMX191向けに、座席を倒した状態や自動運転時に座席が後ろ向きでも乗員の体を包み込むことができるシート一体型エアバッグ「次世代セーフティシステム」などを提供した。また、駆動系ではジェイテクトと連携。ドライバーの状態感知機能などを持つ台形の「ハンドルモジュール」を開発し、ハンドル操作を電気信号でタイヤに伝達するジェイテクトの新ステアリングシステム「ステアバイワイヤ」との組み合わせを提案する。
 現在ハンドルとタイヤは機械的に連結しているため、円形ハンドルを回す操作が必要だが、「コンピューター制御にすれば、ハンドルを少し切るだけで大きく曲がることができる。ハンドルの形も丸である必要がない」と担当者は話す。自動運転時にはハンドル位置の制約がなくなるため、自動でハンドルを引っ込めることなども想定している。
 このほか、デンソーは「未来のモビリティ社会を創る実現力」をテーマにセーフティ、エネルギー、コネクティッド(つながるクルマ)の3分野を中心に製品を展示。AR(拡張現実)ミニモックカーを使ってクルマに搭載されているデンソー製品をわかりやすく説明するほか、「月明り程度の暗さ」の空間を再現し、画像センサーとミリ波レーダーの性能を体感してもらう試みも行う。
新しいおもてなし
 アイシングループはCASEの技術進化を過去と対比しながら紹介。また乗員の動きや状況に合わせてドアの開閉やシート調整などを行う「iモビリティタイプC」を国内初出展して新しいおもてなし方法を披露する。ジェイテクトは自動運転時代に向けて、ハンドル操作を電気信号で伝える操舵システム「左右独立型ステアバイワイヤシステム」や、ハンドルを格納して快適性を高める「リトラクタブルコラムモジュール」などを出品する。
 東海理化はクルマと対話できるインターフェースを表現した次世代型操縦席「将来コックピット」など、未来のモビリティ社会に貢献する技術を披露。運転中の操作性を確保し、さまざまなドライブシーンで快適な操作を実現する「アームレスト一体タッチパッド」、ジェスチャー操作でドアを開放し、スムーズな乗車を支援する「次世代ドアエントリー向け画像認識システム」、車両の後・側方を一括表示する「自動運転車両向け統合電子ミラー」などを紹介する。
 トヨタは同電子ミラーを採用した自動運転EV「イーパレット」、AI(人工知能)を搭載した自動運転EV「LQ」を東京モーターショーで披露するほか、来年開催が予定されている「東京2020五輪・パラリンピック」でも活用する計画で、トヨタグループの総合力が改めて試されそうだ。

■来場者100万人へ
 日本自動車工業会は今回の東京モーターショーで来場者100万人(前回17年は77万人)の大台を目指している。独フォルクスワーゲンなど不参加とした海外有力メーカーもあり、自工会の豊田章男会長は「自動車業界が中心となって100万人規模の集客に挑戦し、日本に来ればビジネスチャンスがあることを示したい」と、新たな客層の開拓を含めた底上げの重要性を訴えている。
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